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「阿古屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

阿古屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
派に着飾って出るもので、お白洲に出るような姿ではない。前《ぜん》申し上げます通り阿古屋《あこや》の琴責《ことぜめ》の様な姿で簪《かんざし》を後光の様に差《さし》....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
ぬかいげんぱち》が芳流閣《ほうりゅうかく》の上で闘っておりますところで、今一つは阿古屋《あこや》の琴責《ことぜ》めの舞台面になっております。どちらも大きな硝子張....
」より 著者:徳田秋声
ないお雪には、それを得意がっているような様子もあった。 「それで、私の出しものが阿古屋なんですと。」 お増は阿古屋が何であるか、よくも知らなかった。 「へえ、....
元禄十三年」より 著者:林不忘
の橋の西の御影堂が本家で、敦盛《あつもり》の後室《こうしつ》が落飾して尼になり、阿古屋扇《あこやおうぎ》を折って売り出したのが、いまに伝わっているといわれていた....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、大きな獅噛火鉢《しがみひばち》の縁に両肱《りょうひじ》を置いて、岩永左衛門が阿古屋《あこや》の琴を聞くような形をして、黙然としている。 それと向き合って、....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
しませい、こうしませい』といって決して敬語を用いない。『兜軍記』の榛沢が、『サア阿古屋立ちませい』という詞がちょうど同じだ。今の活歴芝居で、君前にありながら、『....
錦木」より 著者:宮本百合子
身をなげてしにたいような、立って動かぬしとみ戸に影うすくよって聞く人は声なくて只阿古屋の小玉が頬に散る。余韻を引いて音はやんだ、人はまだ動かぬ。 ....
田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
そんなふうに簡単に錦子に考えられたろうか? 錦子はこんなふうに思うこともある。阿古屋姫《あこやひめ》とは誰だろう――そもじは阿古屋の貝にもまさった宝と、何かに....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
の名から出たのだそうで、浜の渚は美しい。…… 金石の浜では見られません。桜貝、阿古屋貝、撫子貝、貝寄の風が桃の花片とともに吹くなどという事は、竜宮を疑わないも....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。 まだそればかりでなく、市村座の三月興行に左団次、家橘らの一座で、近藤重蔵と阿古屋の琴責を上演していたところが、その興行中に家橘が急病で死んだために、よんど....
三の酉」より 著者:久保田万太郎
いにせめてお茶一ぷく、それが高じて酒一つ…… ――何、それ? ――“琴責”の阿古屋がいうじゃァないか? ――ものしりね、あなた…… ――はぐらかしたって....