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「阿蒙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

阿蒙の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
悟浄歎異」より 著者:中島敦
ゅうさが》の水を出てから、いったいどれほど進歩したか? 依然たる呉下《ごか》の旧阿蒙《きゅうあもう》ではないのか。この旅行における俺の役割にしたって、そうだ。平....
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
のだろう。文学部に這入ってからも、三角同盟の制裁は依然としていて、児島と僕とは旧阿蒙《きゅうあもう》であった。 この歳は別に書く程の事もなくて暮れた。 ....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
下りた。 小野さんの変りかたは過去を順当に延ばして、健気《けなげ》に生い立った阿蒙《あもう》の変りかたではない。色の褪《さ》めた過去を逆《さか》に捩《ね》じ伏....
突貫紀行」より 著者:幸田露伴
のみ長じてよからぬことのみし出《いだ》したる我が、今もなお往時《むかし》ながらの阿蒙《あもう》なるに慚愧《ざんき》の情身を責《せ》むれば、他を見るにつけこれにす....
花吹雪」より 著者:太宰治
まこそ決然立つべき時なり、たとい一日たりとも我は既に武術の心得ある男子なり、呉下阿蒙には非ざるなり、撃つべし、かれいかに質屋の猛犬を蹴殺したる大剛と雖も、南無八....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
に気がつき、大至急訂正を試みることになるのである。進歩性の霊魂は、決して呉下の旧阿蒙ではない。かの頑冥不霊な霊魂のみがいつまでも現世的迷妄の奴隷として残るのであ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
再び王立協会に帰って、以前と同じ仕事をやりだしたが、ファラデーその人はというと旧阿蒙ではなかった。ファラデーにとっての大学は欧洲大陸であって、ファラデーの先生は....
十五年」より 著者:山本実彦
地力と、咀嚼とがあった。さりながら、私はそのときから十四年も経過して、依然呉下の阿蒙たる地位を脱することの出来ない身である。天才の恵まれているもののない私である....
西瓜」より 著者:永井荷風
ったとすれば、恐《おそら》くは死に至るまで、わたくしは依然として呉下《ごか》の旧阿蒙《きゅうあもう》たるに過ぎぬであろう。 わたくしは思想と感情とにおいても、....