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阿部一族
「阿部一族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
阿部一族の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「阿部一族」より 著者:森鴎外
て境界を立てずにおいて、殉死者一同と同じ扱いをしてよかったのである。そうしたなら
阿部一族は面目《めんぼく》を施して、こぞって忠勤を励んだのであろう。しかるに上《....
「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」より 著者:宮本百合子
封建のモラルをそれなりその無垢を美しさとして肯定して書いた第一作から、第二作の「
阿部一族」迄の間には、作者鴎外の客観性も現実性も深く大きく展開されている。芸術家....
「貞操について」より 著者:宮本百合子
。しかし、日本の文学の中には「家」がある。鴎外の歴史文学の卓抜した諸作品には、「
阿部一族」のように殉死という忠節の表現さえ、「家」を守る武家の痛ましい封建的な経....
「逆立ちの公・私」より 著者:宮本百合子
の権をもたれていたし、人民百姓は、手討ちという制度の下におかれていた。森鴎外の「
阿部一族」の悲劇が、殉死のいきさつをめぐっての武士間の生存闘争であることに、二重....
「田端の汽車そのほか」より 著者:宮本百合子
だけ不動化されている鴎外を気の毒に感じた。「雁」や、日露戦争時代の百首の和歌、「
阿部一族」その他の小説は、どんな俗人も感服するこの風※だけでは書けなかった。まし....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
で前進座を見ます。皆ここのひとは上手《うま》くなりました。山岸しづ江さんなども。
阿部一族(鴎外)の映画は好評です。今日は江戸城明渡し(藤森)です。では又。どうか....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ども、その面白さで彼は小説家でないことが語られているような工合です。
鴎外の「
阿部一族」は雄大複雑な歴史小説で封建のあらゆる枠は枠なりに肯定したところで、その....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
せんから、手許にあるのを。大抵『アラビアのロレンス』『今日の戦争』『北極飛行』『
阿部一族』『高瀬舟』等。 お友達への本代のことは心にかけていますが、そちらから....
「自作を語る」より 著者:太宰治
から優れた作品なのだ、というわけでは無い。「罪と罰」でも、「田園交響楽」でも、「
阿部一族」でも、ちゃんと映画になっている様子だ。 「女の決闘」の映画などは、在り....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
いのではあるまいか。 鶴見はこの頃鴎外の書いたものをずっと読みつづけている。『
阿部一族』の中で、高見権右衛門が討手の総勢を率いて引き上げて来て、松野右京の邸の....