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「附属〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

附属の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きている腸」より 著者:海野十三
みよった。 彼が電話をかけるところは、男囚二千七百名を収容している○○刑務所の附属病院であった。ここでは、看護婦はいけないとあってすべて同性の看護夫でやってい....
婦系図」より 著者:泉鏡花
すこしの苦痛も感じないで、そのなすがままに任せる上に、英吉も云った通り、実家から附属の化粧料があるから、天のなせる麗質に、紅粉の装をもってして、小遣が自由になる....
追憶」より 著者:芥川竜之介
一七 幼稚園 僕は幼稚園へ通いだした。幼稚園は名高い回向院の隣の江東小学校の附属である。この幼稚園の庭の隅には大きい銀杏が一本あった。僕はいつもその落葉を拾....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
れをすると言っても、僕自身のはすでに大抵行っているのだから、目的は妻の衣服やその附属品であるので、足りないところは僕の父の家へ行って出してもらえと附け加えた。 ....
赤外線男」より 著者:海野十三
擱いて、いよいよ「赤外線男」を紹介しなければならない。 3 Z大学に附属している研究所に深山楢彦という理学士が居る。この理学士は大学の方の講座を持っ....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
い。しかしおたがいに思うことを、相手に通ずることができないと困る。そこで空気服の附属品として無線電話機がとりつけてある。くわしくいうと極超短波《きょくちょうたん....
地獄の使者」より 著者:海野十三
代のついた籐椅子を、彼の大机の方へ引寄せて土居に薦めた。そして帆村自身は、大机に附属している皮革張りの廻転椅子に尻を下ろした。その廻転椅子は心棒がどうかしている....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
す。副長からのお話ですが、明朝、もう一度、御出で願うか、それとも御急ぎなら、所に附属している宿泊所で、お待ちになってはということでございますが、どっちになさいま....
沈没男」より 著者:海野十三
が、早くいえば、余は只今、ロイヤル・オーク号上に居るのではなく、スカパフロー軍港附属の地下病院の一室に横わっているのである。 余は、乗艦後二十四時間もたたない....
空襲警報」より 著者:海野十三
位置をさがす聴音機、空を昼間のようにあかるくパッと照らす照空灯などが、この中隊に附属していた。それらは川村中尉の自慢のたねだった。兵員と機械とがまるで一人の人間....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
白いお手の透いた処は、大な蛍をお撮みなさりましたようじゃげな。 貴女のお身体に附属ていてこそじゃが、やがて、はい、その光は、嘉吉が賽ころを振る掌の中へ、消えま....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
よ。」 「それはね。」 となお微笑みながら、 「こうなのよ。何でも人間の身体に附属したものは、爪であろうが、垢であろうが、要らないものは一つもないとね、その中....
清心庵」より 著者:泉鏡花
いやが上に荒れ果てさして、霊地の跡を空しゅうせじとて、心ある市の者より、田畑少し附属して養いおく、山番の爺は顔|丸く、色|煤びて、眼は窪み、鼻|円く、眉は白くな....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
たが、ランプを置いた小汚ない本箱の外には装飾らしい装飾は一つもなく、粗末な卓子に附属する椅子さえなくして、本箱らしい黒塗の剥げた頃合の高さの箱が腰掛ともなりラン....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ていたものである。現に残っている大銀杏も江東小学校の運動場の隅に――というよりも附属幼稚園の運動場の隅に枝をのばしていた。当時の小学校の校長の震災の為に死んだこ....