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陋居
「陋居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陋居の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道楽と職業」より 著者:夏目漱石
》も世間向の画をかかなかったために生涯《しょうがい》真葛《まくず》が原《はら》の
陋居《ろうきょ》に潜《ひそ》んでまるで乞食と同じ一生を送りました。仏蘭西《フラン....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
なってしまった。むかし、大川の河風にふかれて船の上で昼寝をした夢をしのびながら、
陋居《ろうきょ》に、お角力の膝《ひざ》を枕《まくら》にして、やさしく撫《な》でら....
「花を持てる女」より 著者:堀辰雄
に退いて、余生を佗《わ》びしく過ごす人になってしまった。 米次郎がその愛宕下の
陋居《ろうきょ》で、脳卒中で亡くなったのは、明治二十八九年ごろだった。…… そ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
であることが不思議に感じられた。それに先生の下宿を訪ねて見ると、独身のわびしげな
陋居の中で、「今の日本にとっては」などと言われるのが、大小の比較がとれぬ滑稽な気....
「松井須磨子」より 著者:長谷川時雨
か悲哀の感興とでもいう思いがみちていた。まだ燈火《あかり》もつけずに、牛込では、
陋居《ろうきょ》の主人をかこんでお仲間の少壮文人たちが三五人《さんごにん》談話の....
「日本の庭」より 著者:室生犀星
うことは、忌み嫌われる。進んだら退くことを知らぬ。庭作りの最後は財を滅ぼし市井の
陋居に閉息するものが多い。 庭を見るということもその日の時間がたいせつであって....