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「降嫁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

降嫁の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
江戸大公儀を今一度支え直さんために、不可能と知りつつ攘夷の実行を約して、和宮の御降嫁を願い奉った自分の公武合体の苦肉の策を憤激している尊王派の面々も、無論忘れて....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
るところであった。 京都にある帝の妹君、和宮内親王が時の将軍(徳川|家茂)へ御降嫁とあって、東山道御通行の触れ書が到来したのは、村ではこの大火後の取り込みの最....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
のはこれほど動揺したあとの飯田で、馬籠から中津川へかけての木曾街道筋には和宮様御降嫁以来の出来事だと言わるる水戸浪士の通過についても、まだ二人は馬籠の半蔵と話し....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
四日にわたって東山道軍は馬籠峠の上を通り過ぎて行った。過ぐる文久元年の和宮様御降嫁以来、道幅はすべて二|間見通しということに改められ、街道に添う家の位置によっ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
えて率先奔走するであろうにと残念がった。亡き吉左衛門や金兵衛らと共にあの和宮様御降嫁のおりの御通行を経験した彼は、あれほど街道の混雑を見ようとはもとより思わなか....
だるまや百貨店」より 著者:宮本百合子
いている。ポンと炉ぶちで煙管《きせる》をはたき、 「……東京の宮さんから京都へ御降嫁になるんじゃそうな。ついては御殿を二十万円で新築せにゃならんそうで、全国の信....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の将軍|昭徳院殿《しょうとくいんでん》(家茂《いえもち》)であります。この家茂に降嫁された夫人が、すなわち和宮《かずのみや》であります。和宮は時の帝《みかど》、....
源氏物語」より 著者:紫式部
右衛門督がまだ独身でいて、妻は内親王でなければ結婚はせぬと思うふうであるから、御降嫁が決定してだれもがお許しを願って出た時に、院の御婿に長男が選ばれたなら、どん....
源氏物語」より 著者:紫式部
今まで愛情の点では批議すべき点もあったが、形式的にはよく御待遇をして、あくまで御降嫁を得た夫人として敬意を失わない優しい良人であったのであるから、恨めしい思いを....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
顔を現して、 「やア。若奥さん。あなたのところへゴキゲン伺いは今日がはじめて、御降嫁以来御無沙汰していたが、うん、こうして御対面、シミジミ拝顔すると、さすがに正....
反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
て行ってしまわれる。が、実は其貴族と結婚生活にお這入りになったのだ。そう言う形の降嫁式もあったのである。皇女である方が、皇后・中宮になられた場合、女源氏と称する....