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「降車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

降車の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
る。成る程、一見普通の婦人客と区別のつかないような平凡な婦人なぞいつでも満員で、降車客もゴッタ返すような混雑を呈するとはいいながらも、その妙な三の字を書いた荷札....
永遠のみどり」より 著者:原民喜
らしくなっているのだった。 午後、ペンクラブの到着を迎えるため広島駅に行くと、降車口には街の出迎えらしい人々が大勢集っていた。が、やがて汽車が着くと、人々はみ....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
換えがある。この、ベルリンで乗換えの汽車を待っている間に、メリコフは、いま一緒に降車して別れたばかりの若い伯爵夫人のことを思い出した。ぜひ訪問すると約束したわけ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
い「交通道徳」意識の末端に触れるものだからである。車道横断の道徳や押し合わずに乗降車する道徳は、学校の修身に責任があるのではないが、近代都市生活自身が教育する道....
投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
。 二人は改札口のところにガン張って目を皿にしていたが、煙山は下車してこない。降車客は見えなくなった。 停車時間は十五分もあるから、乗換線のプラットホームを....
小林さんと私のツキアイ」より 著者:坂口安吾
たらしい。越後川口で降りるとき、彼は私の荷物をひッたくッて、急げ急げと先に立って降車口へ案内して、私を無事プラットフォームへ降してくれた。ひどく低いプラットフォ....
丸の内」より 著者:高浜虚子
乗せた汽車が東京駅に著いた時には黒山のような人が一時に改札口に殺到する。(乗車口降車口共に)尤もそれは汽車の客ばかりではない。同時に著いた電車の客も交って。 ....
西航日録」より 著者:井上円了
からず。十五日暁天ベルリンを辞し、スイスに向かいて発す。午後五時フランクフルトに降車して、文豪ゲーテ、シラー両翁の遺跡を訪い、ついにここに一泊す。 満目青山雨後....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
うも、雲煙のために眼界を遮塞せらる。よって、ただちに帰路に向かい、クロイドン駅に降車す。林丘あり河流ありて、夏時の遊歩場に適す。その流水はヤラ川の源流に当たる。....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
う題で、 『四月二十五日午後零時三十分神戸発の急行列車が東京駅に着いて乗客は全部降車したが二等車の中に、パラソルとショール、鰐皮のハンドバッグ、小さいスーツケー....
私の青年時代」より 著者:山之口貘
ことであった。そして、大正十一年の秋に上京した。東京駅はたしか丸の内側の乗車口、降車口だけで、タクシーを見かけた覚えはなく、人力車が殆どなのであった。柳行李とい....