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降霜
「降霜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
降霜の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
数のものに過ぎませんでした。しかし植林成功後のかの地の農業は一変しました。夏期の
降霜はまったく止《や》みました。今や小麦なり、砂糖大根なり、北欧産の穀類または野....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
敗走せしも、夜の闇は追撃を阻み、その夜、傷兵どもは徹宵地に横たわりて眠る。払暁に
降霜ありて、遁れ得ざる者は、ことごとく寒気のために殺されたり。それより先日没後に....
「札幌まで」より 著者:寺田寅彦
、しかし札幌円山公園の奥の草花園で見た鎗鶏頭の鮮紅色には及ばない。彼地の花の色は
降霜に近づくほど次第に冴えて美しくなるそうである。そうして美しさの頂点に達したと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
昼間夏服の気候にして、わが十月はじめごろに似たり。この地冬期といえども、ほとんど
降霜を見ることなく、降雪は絶無なりという。ゆえに、家屋は多く暑さをしのぐに適して....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
雑林に交って咲いたさざんかの冷やかに零れた土の湿り気は、凍るような荒さを夜ごとの
降霜や、霰にいためられながら、処処にむくれ上っていた。 私はその疎林を透して、....