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降魔
「降魔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
降魔の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
を煙らせていた。
「御主《おんあるじ》守らせ給え!」
オルガンティノは一瞬間、
降魔《ごうま》の十字を切ろうとした。実際その瞬間彼の眼には、この夕闇に咲いた枝垂....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
の前で悪魔調伏の祈祷を試みるというわけにもいかないので、七十日の間、自分の居間に
降魔《ごうま》の壇を築いて、蔭ながら彼女を祈り伏せる決心である。それには自分のほ....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
ヴィッチ・シャノフ恐惶謹言頓首々々恭々しく曰す。こいねがわくば楊《ヤン》大先生の
降魔征神の大科学力をもって、古今独歩未曾有の海戦新兵器を考案せられ、よってもって....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
にその顔は悲しそうであった。役ノ行者は意志の権化、また超人間の象徴として、勇猛|
降魔の相好を、備えていなければならなかった。しかるにここにある石像の顔には、そう....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ゆる筑前立花山伝教の独鈷《とっこ》松、チベットにもラッサの北十里、〈色拉寺中一|
降魔杵《ごうましょ》を置く、番民呼んで多爾済《ドルジ》と為《な》す、大西天より飛....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
たしれずにあいなりそうろうだんちかごろきっかいにおぼえそうろう》 之御膝下天狗並
降魔神業存候爾来如斯悪戯《これおひざもとのてんぐならびにごうまじんのわざとぞんじ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
あるのではない。御代を鎮め、世を護りたまわんがために、悪を掃い、魔を追うところの
降魔の剣であり――また、人の道を研き、人の上に立つ者が自ら誡め、自ら持するために....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の頃、賊軍と戦って、ここで草の根を喰べながら立て籠っていた御親兵の一人か、或は、
降魔の剣を把って兵の中に働いていた僧兵のひとりかも知れません。……というのは、き....
「『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
成《せいいきがしゅうせい》』を見ているうちのことであった。燉煌《とんこう》出土の
降魔図《ごうまず》の中に八戒がいたのである。中央の岩上に結跏趺坐《けっかふざ》し....