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院中
「院中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
院中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
録を作るのはなかなかの骨折りであったので、そういうものは僅少な数だけしかなく、寺
院中に大事に秘蔵されていた。このようにして僧侶の知恵の宝物は割合に速やかに増加し....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
館には、相次いで奇怪な変死事件が起ったのだ。最初は明治二十九年のことで、正妻の入
院中愛妾の神鳥みさほを引き入れた最初の夜に、伝次郎はみさほのために紙切刀で頸動脈....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
こで探偵は、倶楽部を出て、公衆電話函の中に入った。呼び出した相手は、余人ならず入
院中の安東仁雄だった。 「あなたですな。お約束したものですから、その後の判明事項....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
り、あとを留めたのであると聞く。 ――前略、当寺檀那、孫八どのより申上げ候。入
院中流産なされ候御婦人は、いまは大方に快癒、鬱散のそとあるきも出来候との事、御安....
「日月様」より 著者:坂口安吾
は、これを用いておりませんが、よく知っているんでございます。中毒して入院する。入
院中もぬけだして、ちょッと、用いにおいでになるもんですなア。骨身をけずられるよう....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
私の意図している小説の三分の一にも達していない。 この小説の妙な題名は、私が入
院中に無断発表されたため起ったもので、この小説の主たる題名は今もって私の念頭に定....
「小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
ら、私へ、問い合せの手紙がきていた。どうしてよいか、私には、分らなかった。 入
院中のWが金に困っている筈だ。手術の費用もいる筈だ。然し、雑誌社は、私が仕事と闘....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
は、私の勇名なりひびいているところで、古い子で私を知らぬパンパンはいない。この入
院中、病院の先生たちをムリにひッぱりだして、曾遊のパンパン街へ酒をのみに行った。....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
が、終了したんです。なくなったの。過去が」 放二はうなずいた。 ダタイして入
院中なら、心配することはない。しかし、そうなら、青木が知っていそうなものである。....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
半生だから、いろいろ病毒があるかも知れぬという怖れもあった。先般、東大神経科へ入
院中、精密な病毒検査をうけたが、全部マイナスであった。医学の心得がないから確かな....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
そうだろう」 なぞと気焔をあげるのが普通である。 ひところ友人が胸を病んで入
院中なのを見舞って高原療養所を訪れたことがあったが、そのとき一驚したことがあった....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
。この月十日附権中納言経房の「奉書」に、 奥州貢金の事、明年の御元服料と云ひ、
院中の御用と云ひ、旁所用等あり。而して泰衡空く以て懈怠す、尤も奇怪の事なり。早く....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
一百五十カ寺 ローマ宗 五十カ寺 ロンドンなる寺
院中、その最も名あるものはウェストミンスター・アベーとセントポール・カテドラルな....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
らは多く特別の縁故によるものである。 部落の寺院はもとエタ寺として、同じ真宗寺
院中でも軽蔑されたものであった。エタ寺の住職は、縁組の場合でもしばしば仲間同士の....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
志」に、 覆。是丹波山国之人。 と云い、「塩尻」(「古事類苑」引)にも、 禁裏
院中の御築地の塵穢を掃ふ者は、丹波国山岡(国の誤謬)より来り、是を己募志といふ。....