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「陣する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

陣するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
長篠合戦」より 著者:菊池寛
対陣し、持久の策を採らば、我軍の兵糧に心配ないのに対して、敵軍は事を欠いて自ら退陣するであろう、と云った。跡部等は、何で信長ほどの者が引返そうや、先方から攻め来....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
、山名宗全邸を中心に、勘解由小路にまで延びて居る。即ち、東軍は只京都の北部一角に陣するに反し、西軍は南東の二方面を扼して居る訳だ。 恰も西軍にとって、一つの吉....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
などの想像以上であった。 武田耕雲斎は新保宿を距る二十町ほどの村に加州の兵が在陣すると聞き、そこで一書を金沢藩の陣に送って西上の趣意を述べ、諸藩の兵に対して敵....
惜別」より 著者:太宰治
お参りして戦勝の祈願をしたものだ。上級生たちの大半の志望は軍医になっていますぐ出陣する事で、まことに当時の人の心は、単純とでも言おうか、生気|溌剌たるもので、学....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
の根本的理論の差異の上に立って、中央集権論と自由連合論との二派の労働者の背後に対陣することとなった。 日本の労働運動は、この大会を機として、その思想の上にもま....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
焚《く》べて仕合せな事である。 冗談は扨置《さてお》き、新らしい領主の氏郷が出陣すると、これを見て会津の町人百姓は氏郷を気の毒がって涙をこぼしたという。それは....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
部隊を差向けることになったので、寄宿舎の同窓友人たる武知隼之助というが、これも出陣することになって、その翌日見送をした。それからというものは我藩は人心|恟々《き....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
があらたまると殊更私はいそがしくなった。そのまま幹事を任命され、いよいよ工場へ出陣することとなった。誓書、といういさましい文章を講堂でよみあげた。とにかくいそが....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
げに行くのだ。 同じころ、あるいは、もう一時間早く、近海へ漁にでる棒受け網が出陣する。 烏賊虎さんは棒受け網の小頭で、漁期は連日朝の二時にでゝ、夜の十時に帰....
梟雄」より 著者:坂口安吾
ないからだ。そこで信長の鉄砲組は、鉄砲のほかに竹矢来用の竹と穴掘り道具を持って出陣する。この戦法は信長が完成したが、元祖は一文銭の油売りであった。 ....
織田信長」より 著者:坂口安吾
んな風であった。家来の用意のとゝのうのを待たず、身のまわりのたった十人ぐらいで出陣するのは、この戦争に限ったことではない。家来たちは慌てふためき、信長に有無を云....
かもじの美術家」より 著者:神西清
ま戦場へ出すように言ってやろう。それも一兵卒としてではなくて、聯隊の軍曹として出陣するようにな。まあ立派にお前の勇気をふるって見せるがいい。この上はもうお前はわ....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
拝啓 西洋人は大に感謝の意を表し来り候。椅子は入らぬ由。何だか日本服をきて出陣する模様なり。これでなくては能などは見られぬ事と存候。十月号には面白いものが出....
三国志」より 著者:吉川英治
る明断や予察が、実に、全軍の大きな運命をうごかしてくることになる。 文醜は、帰陣すると、「袁将軍の命であるから」と称し、四分の一弱の兵を玄徳に分けて、二陣へ退....
黒田如水」より 著者:吉川英治
抜けて、密かに使いに通っていた備前の浮田直家の向背であった。 秀吉が但馬から帰陣すると、信長の本軍は、一翼を加えたので、本格的に、三木城の攻囲にかかった。 ....