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陣取り
「陣取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陣取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
書斎でした。しかもそう云う周囲の中に、三浦《みうら》はいつもナポレオン一世の下に
陣取りながら、結城揃《ゆうきぞろ》いか何かの襟を重ねて、ユウゴオのオリアンタアル....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
が、私は銀座のある倶楽部《くらぶ》の一室で、五六人の友人と、暖炉《だんろ》の前へ
陣取りながら、気軽な雑談に耽っていました。
何しろここは東京の中心ですから、窓....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
かを当たって見るので、ないとなるとフンといったような顔つきで同心控え室の片すみに
陣取り、もう右門党のみなさまがたにはおなじみな、あのひげをぬく癖をあかずにくりか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
早さでどこともなく姿をかくし、見えなくなるとまたどこからか現われて、同じところに
陣取りながら、今度はしきりと羽生街道口のほうにその目をそそぎました。しかも、それ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
と嬌声に仇色《あだばな》を咲かしている奥広間の隣室へ構わず這入って行って、悠々と
陣取りました。しかも、なすことすべてが胸のすく程圧倒的でした。間《あい》の襖をさ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うそと覆面のうちに微笑しながら、舞台わきのうずら席の一隅《いちぐう》に、どっかと
陣取りました。 と見て、もちろんお株を始めたのはいつものとおり伝六で、だが、相....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
かけて、ずかずかと方丈の間へ通っていくと、貫禄《かんろく》ゆたかにどっかと上座へ
陣取りながら、なにごとか、なんの詮議かというように怪しみ平伏しつつ迎え入れた方丈....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
習に謡わせるなど余裕|綽々であった。直江大和守等これを不安に思い、「敵は川中島に
陣取り、我が糧道を絶ちたるため、我が軍の糧食は今後|将に十日にして尽きん。速に春....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
つなんどき、どこから揺れてくるかわからないので、夢まどろにいつものごとく控え室に
陣取りながら、うつらうつらとあごの下に手の運動をつづけていると、今いったそのなま....
「独房」より 著者:小林多喜二
て、走り廻わる。――それを丁度扇の要に当る所に一段と高い台があって、其処に看守が
陣取り、皆を一眼に見下している。 俺だちの関係で入ったものは、運動の時まで独り....
「白痴の知恵」より 著者:小酒井不木
たと見え、村人はいずれも固唾を呑んで見つめました。俊夫君と私とは村人の列の後ろに
陣取り、小田さんと巡査とは土間に降りたって警戒しました。障子その他の建具はむろん....
「夜釣の怪」より 著者:池田輝方
がありまして、土堤が二三ヶ所、処々崩れているんだそうで御座います。 其処へこう
陣取りまして、五六|間離れた処に、その女郎屋の主人が居る。矢張り同じように釣棹を....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
侏儒ピグマイオス等
どうしてこうなったか、知りませんが、
わたし共もここへ
陣取りました。どこから
来たなぞと、お尋下さいますな。
兎に角ここにいますから。....
「学校の桜の木」より 著者:小川未明
い帽子を被りましたが、一|方は、桜の木の右に、一|方は桜の木の左にというふうに、
陣取りました。そのとき、桜の木は悠々として、右をながめ、左が見下ろして、さも、み....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
なたのいまいらっしゃるところ、そこんとこに金平さんがいて、われ/\三人そのまえに
陣取りました。――で、さァ四人でそれから飲みだしました。」 「と、もう、お三人の....