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陣羽織
「陣羽織〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陣羽織の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
つかしていた時だったから、一刻も早く追い出したさに旗《はた》とか太刀《たち》とか
陣羽織《じんばおり》とか、出陣の支度《したく》に入用《にゅうよう》のものは云うな....
「乱世」より 著者:菊池寛
に立て、二百人に近い同勢が、鎮撫使の万里小路侍従を取り囲んでいた。彼らの多くは、
陣羽織に野袴を穿いて旧式の六匁銃などを持っていたが、右の肩口には、いずれも錦の布....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
から貝原は相槌を打った。 肩や両脇を太紐で荒くかがって風の抜けるようにしてある
陣羽織式の青海流の水着を脱ぐと下から黒の水泳シャツの張り付いた小初の雄勁な身体が....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
は討死の時の結びようである――馬の上にて鎧の上帯を締め、秀頼公より賜った緋縮緬の
陣羽織をさっと着流して、金の采配をおっ取って敵に向ったと言う。 三方の寄手合せ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
い。躰は革紐で十文字に縛られ、銅の柱に繋がれている。紺の小具足に身を固め血紅色の
陣羽織を纏い、鞭を握った武士が一人、車の横に付き添っている。轅を曳くのは小者であ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
らないのです。お影組は即ちその時の用にあらかじめ備えた影武者なのでした。鎧、兜、
陣羽織、着付の揃いは元よりのこと、馬もお揃い、馬具もお揃い、葵の御定紋もまた同じ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
り得ず、またまた跡へ戻り、登り船つかまつり候。当方武士数十人、鎧兜、抜き身の鎗、
陣羽織を着し、騎馬数百人も出、市中は残らず軒前に燈火をともし、まことにまことに大....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
本陣直属の人数は二百六人、それに用物人足五十四人、家来向き諸荷物人足五十二人、赤
陣羽織を着た十六人のものが赤地に菊の御紋のついた錦の御旗と、同じ白旗とをささげて....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
いろおどし》の鎧、小梨打《こなしうち》の冑《かぶと》、猩々緋《しょうじょうひ》の
陣羽織して、手鑓《てやり》提《ひっさ》げ、城内に駈入り鑓を合せ、目覚ましく働きて....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
の根に、澪に寄った鮒のように、うようよ集って、あぶあぶして、あやい笠が泳ぐやら、
陣羽織が流れるやら。大小をさしたものが、ちっとは雨にも濡れたが可い。慌てる紋は泡....
「桃太郎」より 著者:楠山正雄
上がると、桃太郎のしたくもすっかりでき上がりました。 桃太郎はお侍の着るような
陣羽織を着て、刀を腰にさして、きびだんごの袋をぶら下げました。そして桃の絵のかい....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
年の三月であった。 此時、九郎右衛門は、三十歳、膏の乗った盛りである。蜀紅錦の
陣羽織に黄金造りの太刀を佩き、手には軍扇、足には野袴、頭髪は総髪の大髻、武者｜草....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
ら寝台の方へ突き進んだ。見れば寝台に紋太夫がいる。広東出来の錦襴の筒袖に蜀紅錦の
陣羽織を羽織り、亀甲模様の野袴を穿き、腰に小刀を帯びたままゴロリとばかりに寝てい....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
船首に描かれた三個の文字それは「毛剃丸」というのである。 今、甲板に腹巻を着け
陣羽織を着た美丈夫が日没の余光虹よりも美しい西の空を眺めながら感慨深く佇んでいた....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
上のオッペケ節 壮士芝居の出現――川上の東京乗込み――チョボ入りの史劇――筒袖に
陣羽織――劇評は激評 朝鮮公使の抗議 日本演芸協会――「太閤軍記朝鮮巻」――忠勇....