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陣鐘
「陣鐘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陣鐘の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
王 いや、それも時の運じゃ、是非もない。姉にはまた姉の覚悟があろうよ。 (寺鐘と
陣鐘とまじりてきこゆ。楓は起ちつ居つ、幾たびか門に出でて心痛の体。向うより春彦走....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
指向けてある。それらの者はこの六月の末という暑気に重い甲冑を着て、矢叫、太刀音、
陣鐘、太鼓の修羅の衢に汗を流し血を流して、追いつ返しつしているのであった。政元は....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
方の鐘は女人を嫌いまた竜頭を現わさず、常に白綿を包み置く、三百年前一向宗の僧兵が
陣鐘にして、敗北の節谷に落し破ったが、毎晩白衣の女現われ、その破目《われめ》を舐....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
まか》り通る、蒲生忠右衛門罷り通る、町野左近将監罷り通る、罷り通る、罷り通る、と
陣鐘《じんがね》のような声もあれば陣太鼓のような声も有る、陣法螺《じんぼら》吹立....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
でできる限り幾多の旗幟《はたのぼり》がこしらえられ、同時に、どこでどう探したのか
陣鐘、陣太鼓の古物が見つけられ、これによって野上の本陣を繰出した同勢が無慮百有余....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
ろう?」 お妻や東馬も怯えたように、その側に立って震えていた。 竹法螺が鳴り
陣鐘が鳴り、やがて鉄砲の音さえした。 閉ざされた大門が破られそうになった。 ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
にとめたか、繋ぎ馬
別れまいとの、印かや
ええ、それ
流れ螺《がい》には、押太鼓
陣鐘たたいて、鬨《とき》の声
さっても、殿御の武者振は
黄金の鍬形、白銀小実《し....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
えがある、これはその鐘ヶ淵といい、これは鐘掛の松と申して、里見在城の折にはこれへ
陣鐘を吊して打鳴したという、其の時北條が攻め入って松を斬落したので、
陣鐘が此の淵....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いた草履を足で飛ばし、そして、股立をからげた。 「――合戦とはおもしろい。陣鼓や
陣鐘を鳴らさんまでも、その心得で応戦してやる。庄田|氏、出淵氏、そやつをおれのほ....