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陣門
「陣門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陣門の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
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「三国志」より 著者:吉川英治
きたか、一|彪の軍馬が馳けきたった。 「何者か」 と、玄徳らは、やがて近づいて
陣門に入るその軍馬を、幕舎の傍らから見ていた。 総勢、約千五百の兵。 隊伍は....
「三国志」より 著者:吉川英治
程普にたずねた。 程普は、彼の耳へ、顔を寄せんばかり近寄って、 「この深夜に、
陣門を叩く者がありました。何者かと思えば、敵方の密使二騎で、ひそかに太守にお目に....
「三国志」より 著者:吉川英治
れた屍は一万の余を超えていた。 「劉※、たのむに足らず」 と見かぎって、孫策の
陣門へ降参してゆく兵も一群れまた一群れと、数知れなかった。 しかし、さすが大藩....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 「まったくだ。実に、それがし達もそれを悲しむ。いっそのこと、城を出て、曹操の
陣門に降ろうではないか」 「……でも、城壁の四方は滔々たる濁流だろう」 「いやま....
「三国志」より 著者:吉川英治
袁紹は、期待していた兵糧の莫大な量をむなしく焼き払われたので、 「韓猛の首を
陣門に曝させい」と、赫怒して命じたが、諸将があわれんで、しきりに命乞いしたため、....
「三国志」より 著者:吉川英治
を止めて中軍から出さなかった。また諸軍に下知して、「いかに敵が挑んできても、固く
陣門を閉ざして、相手に出るな」と、厳戒した。 城兵は以来ふたたび城中に戻って、....
「三国志」より 著者:吉川英治
あずけておくが、再び前線へ出て、大功を立てぬときは、必ず軍律に照らして、その首を
陣門に梟けるであろうことを、よく胸に銘記しておけよ」 と、ひとまずゆるした。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
将軍を迎えて来いと仰せられました。いかがです私と共に栄華長生の道へ、すなわち呉の
陣門へ降りませんか」 関羽は肩で苦笑した。 「呉侯は人をみる明がない。懦夫に説....
「三国志」より 著者:吉川英治
なりだしていたが、今しも姜維の兵は、その霏々たる雪片と異ならず、みな先を争って、
陣門の内へ逃げ入り、防ぎ戦う者もなかった。 鉄の猛牛は苦もなく柵門を突き破り、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ま顔をみせていた冠者だった。――行ってみると、義辰は派手な鎧直垂に巨躯を飾って、
陣門の前で待っていた。 「おう、やはり加賀田の老先生でござったな」 散所ノ太夫....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を?」 と、判断に迷っていた。 ――というのは、洞院ノ実世の使いと称する者が
陣門へ来て、 「今暁、主上には、尊氏との和議によって、俄に、洛中へお還りになるこ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
いか。鉢伏や鉄拐ヶ嶺にも登って、源平盛衰記に、蟻ノ戸渡りとある場所だの、御所址、
陣門址だの、また熊谷直実が敦盛をさし招いた扇松なども、見ておかないか」――と帰京....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
衛重治はやがて辞し去った。来るも去るも「静」という一語に尽きる人だった。官兵衛は
陣門までその姿を見送り、その縁まで帰って来ると、手に持っていた物に気づいて、 「....