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除け者
「除け者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
除け者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
占いが流行った。教室の黒板が盛んに利用され皆が公然《おおぴら》に占っているのを、
除け者の豹一はつまらなく見ていたが、ふと誰もが一度は水原紀代子という名を書いてい....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
伏と、そのさきの太平洋に面した荒海がある。幹太郎は、その村で、ほかの子供たちから
除け者にされながら少年時代を過した。太陽は、山に切り取られた狭い、そして、青い/....
「宇宙爆撃」より 著者:蘭郁二郎
いるのである。木曾が呆然としてしまったのは、そのためだった。なんだか自分だけが、
除け者にされたような激しい失意に、一瞬、打ちのめされてしまったのだった。 木曾....
「旅愁」より 著者:横光利一
とめてみたものの、今またこうしてその後を追い求めている自分の傍で、とかく真紀子を
除け者同様に扱っている自分の心にふと嫌悪を感じた。水に浸ろうとするような立像の美....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
人の例外者、ユーゴオなどに云わせると、文体もきまらない才能のない野人として、寧ろ
除け者のようなとり扱いを受けていたことである。 知られているとおり、フランスの....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
じ裏から子供たちがぞろぞろ集まってきたが、一銭玉一つも持っていない子供はそこでも
除け者にされるのであった。長屋の中は暗くじめじめしていた。それに較べると学校はひ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ている所へ、外から守がはいって来て、長々と雄弁に次のようなことを言った。 「私を
除け者にしておいて、私の大事な娘の求婚者を自分の子のほうへ取ろうとあなたはしたの....
「白痴」より 著者:坂口安吾
ができないばかりか、その凡庸さと低俗卑劣な魂を憎まずにいられなかった。彼は徒党の
除け者となり、挨拶しても返事もされず、中には睨む者もある。思いきって社長室へ乗込....
「雨」より 著者:織田作之助
して行くという恋占いが流行った。黒板が盛んに利用され、皆が公然に占っているのを、
除け者の豹一はつまらなく見ていたが、ふと誰もが一度は水原紀代子という名を書いてい....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
マ母になついたからであろうが、そういうわけで長じてからは三人の兄から何かにつけて
除け者にされ、中学生のとき、父もママ母も死んでからは、彼にとっては面白くもない家....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
と、一座の空気とピッタリした親しさ。けれどもそれは久世隆光に限ったことではない。
除け者の兄のほかの総ての者がただ一様に一座の空気に親しいものに見えただけのことだ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
あまりにブランデイを飲み過ぎたせいだろうと思ったらしく、いい加減にあしらって私を
除け者にしようとしたが、私は動かなかった。なぜといって、そのときの私は、日が暮れ....
「妖婆」より 著者:岡本綺堂
集まって来たが、石川はまだ見えなかった。これが常の場合ならば、遅参の一人や二人は
除け者にして、すぐに歌留多に取りかかるのであるが、今夜にかぎってどの人も石川の来....
「雨」より 著者:織田作之助
う恋占いが流行った。教室の黒板が盛んに利用され、クラスの者が公然に占っているのを
除け者の豹一はつまらなく見ていたが、ふと、クラスの者の誰もが一度は水原紀代子とい....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
せん。友達どうし三人道を行いて、その二人が面白そうに話をして、たまたま他の一人が
除け者にせられたなら、そこに少しも隔てのない場合にでも、その一人は非常に不愉快を....