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除却
「除却〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
除却の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
を働かし、情を働かし、意を働かすと云うのは重に働かすと云う意味で、全然他の作用を
除却して、それのみを働かすと云うつもりではありません。そこでこのうちで知を働かす....
「嬌娜」より 著者:田中貢太郎
に言ってから、壁の方を向いて詩句を吟じた。 「曾て滄海を経て水たりがたく、巫山を
除却してこれ雲ならず」 公子は孔生の心のあるところを了解して言った。 「父はあ....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
厳密に言えば至難な事業である。たとえ遊星運動の説明に関する従来の困難がかなりまで
除却され、日蝕観測の結果がかなりまで彼の説に有利であっても、それはこの理論の確実....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
に反して目のほうでは白色の中から赤や緑を抜き出す事が不可能であり、画面から汚点を
除却して見る事はどうしてもできない。 このような本質的の区別がありはするが、蓄....
「堺事件」より 著者:森鴎外
箕浦は、 「甚だ見苦しゅうはございまするが」と挨拶して、腹稾の七絶を書いた。 「
除却妖氛答国恩。決然豈可省人言。唯教大義伝千載。一死元来不足論」攘夷はまだこの男....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
。これ西洋画または南画没骨《なんがぼっこつ》の法に倣《なら》ひて、日本画より線を
除却せんと企てたるものには非ざるか。北斎はここにおいて支那画の典型に遠ざかると同....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
講ずる例も少なくない。 これらは何れも慎重に境を浄め、あらゆる目に見えぬ障害を
除却しようとした、久しい仕来りの反映に過ぎなかったかも知れぬが、それにした所で何....