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除目
「除目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
除目の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
うなものでございましょうか。その間に北の方《かた》も御迎えになりましたし、年々の
除目《じもく》には御官位も御進みになりましたが、そう云う事は世上の人も、よく存じ....
「身投げ救助業」より 著者:菊池寛
きん》などがあって、親兄弟に離れ、可愛い妻子を失うた者は世をはかなんで自殺した。
除目《じもく》にもれた腹立ちまぎれや、義理に迫っての死や、恋のかなわぬ絶望からの....
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
して正道と名のっている厨子王は、身のやつれるほど歎《なげ》いた。 その年の秋の
除目《じもく》に正道は丹後の国守にせられた。これは遙授《ようじゅ》の官で、任国に....
「ほととぎす」より 著者:堀辰雄
り昇進しなかった道綱が、ようやく右馬助《うまのすけ》に叙せられたのは、その翌年の
除目《じもく》の折だった。殿からも珍らしくお喜びの御文を下さったりした。今度の昇....
「姨捨」より 著者:堀辰雄
考えもしなかった。が、さすがに少女ももう大ぶおとなびては来ていた。 父が或秋の
除目《じもく》に常陸《ひたち》の守《かみ》に任ぜられた時には、女《むすめ》はいつ....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
たがって公卿の従事すべき公務とても、恒例臨時の節会《せちえ》を除けば、外は時々の
除目《じもく》または御料所の年貢の催《うなが》し、神社仏閣の昇格の裁許くらいのも....
「源氏物語」より 著者:紫式部
を出す間もなく夫人の息は絶えてしまった。左大臣も源氏もあわてて退出して来たので、
除目《じもく》の夜であったが、この障《さわ》りで官吏の任免は決まらずに終わった形....
「源氏物語」より 著者:紫式部
もお心にいろいろな場合の過去の源氏の面影を思っておいでになった。 春期の官吏の
除目《じもく》の際にも、この宮付きになっている人たちは当然得ねばならぬ官も得られ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
格を尊敬することに託して、自分は源氏に位を譲ろうかとも思召すのであった。 秋の
除目《じもく》に源氏を太政大臣に任じようとあそばして、内諾を得るためにお話をあそ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
答案の審査にあたったのであるが、及第は三人しかなかったのである。そして若君は秋の
除目《じもく》の時に侍従に任ぜられた。雲井《くもい》の雁《かり》を忘れる時がない....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ばかりを哀れに思って歎息を続ける薫であった。 二月の朔日に直物といって、一月の
除目の時にし残された官吏の昇任更任の行なわれる際に、薫は権大納言になり、右大将を....
「源氏物語」より 著者:紫式部
とばかりがお思われになった。宮中の賭弓、内宴などが終わるとおひまになって、一月の
除目などという普通人の夢中になって奔走してまわることには何のかかわりもお持ちにな....