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陪席
「陪席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陪席の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
く正面の戸をさっと排《ひら》きて、躯高《たけたか》き裁判長は入り来たりぬ。二名の
陪席判事と一名の書記とはこれに続けり。 満廷粛として水を打ちたるごとくなれば、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
1 その第三十八番てがらです。 「ご記録係!」 「はッ。控えましてござります」 「ご
陪席衆!」 「ただいま……」 「ご苦労でござる」 「ご苦労でござる」 「みなそろ....
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
作、桜井須磨右衛門が麻上下で附き添って、御用部屋に出た。家老河合小太郎に大目附が
陪席して申渡をした。 「女性なれば別して御賞美あり、三右衛門の家名相続|被仰附、....
「霊感!」より 著者:夢野久作
立つ段になりますと、私は尚更の事、気を奪われてしまいました。正面に居並ぶ裁判長、
陪席判事以下、弁護士、書記に到るまで、平生に倍した人数が法服|厳めしく、綺羅星の....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
と云って許してやった。その時丁度奥州からやって来ていた政宗を饗応するとき江雪斎も
陪席しているから、その堂々たる返答がよっぽど秀吉の気に叶ったのであろう。 とに....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
致し方ありませぬ」 「さようか」 裁判長は一寸首を捻ったが、直に休憩を宣して、
陪席判事に目配せすると大股にゆっくり歩きながら退廷した。 暫くすると、合議が終....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
求の形式である。この恐しき叫びは、久しく決闘を忘れたる世人の耳朶《じだ》を驚し、
陪席判事は皆その請求の容《いる》るべからざるを主張し、決闘裁判に関する古法律は形....
「伸子」より 著者:宮本百合子
いの」 動坂に彼らは夕方までいた。佐々も帰って、居合せた。伸子にとっては、辛い
陪席であった。円テーブルを中央にして、大きな安楽椅子に佐々、向い合って母、佃はそ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いからこの通りと言って、件《くだん》の禁厭品《まじないもの》を取り出し示したが、
陪席の土人官員一名、また判官の問いをも俟《ま》たず、僕も妻について焼かぬ間もなし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りの距離のあるところを、忙がわしく眼を急転させて、言句がつげないような有様です。
陪席《ばいせき》を仰せつかっている村田も、どうも板につかないような気持に堪えられ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
頻伽《かりょうびんが》の声と聞かれた。源氏の舞の巧妙さに帝は御落涙あそばされた。
陪席した高官たちも親王方も同様である。歌が終わって袖《そで》が下へおろされると、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ちに裁判長の顔には同情と悲哀との色が上った。彼は検事とすみやかな合い図をかわし、
陪席判事らと低声な数語を交じえた。彼は公衆の方に向かって、すべての人にその意中が....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ガラスの反映で軽く照らされていて、何か平静な善良なものを浮かべていた。一人の若い
陪席判事は、特別にその後ろの席を与えられてるばら色の帽子のきれいな婦人を相手に、....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
は市長反対派のすべての議員が集っていた。 松島が裁判長で、梅田、島、堀江などが
陪席判事という資格である。もちろん私設裁判所だから、検事も判事もない。みなが検事....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
が社会史研究にも有益な材料が少くない。 午後調査委員の顔合せ会があって、自分も
陪席し、史蹟調査の方針について意見を述べたことであった。 午後、山形城址の案内....