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陰日
「陰日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陰日の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
いと思うほどだった。つやにも葉子の心持ちはすぐ通じたらしく、つやはこの家のために
陰日向《かげひなた》なくせっせと働いたのだった。けれども新聞の小さな出来事一つが....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
昼の命があった。夕方の山にはまたしめやかな夕方の山の命がある。山の姿は、その線と
陰日向とばかりでなく、色彩にかけても、日が西に回るとすばらしい魔術のような不思議....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
林檎の葉や、紅味を含んだ桜や、淡々しい青桐などが、校舎の白壁に映り合って、楽しい
陰日向を作っている。楽しそうに吹く生徒の口笛が彼方此方に起る。テニスのコートを城....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
ン畜生、小勇」 「うん」 圓朝は肯いた。それは萬朝のいう通りだった。目に見えて
陰日向《かげひなた》がひどくなったから越してきた日に初めてミッチリと油を絞ってや....
「西航日録」より 著者:井上円了
を十四年前に比するに、ほとんど別天地の観あり。その地赤道に接すといえども、常に濃
陰日光をとざし、ときに驟雨暑気を洗い、やや清涼を覚ゆ。シャンハイ以西ここに至るま....