陰画[語句情報] » 陰画

「陰画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

陰画の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俘囚」より 著者:海野十三
じた。その光りが、庭石や生えのびた草叢《くさむら》を白く照して、まるで風景写真の陰画《いんが》を透《す》かしてみたときのようだった。あたしたちは無言のまま、雑草....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
こんなに大きなものじゃない」と熊城はすっかり眩惑されてしまったが、 「要するに、陰画を見ればいいのさ」と法水はアッサリ云い切った。「コプト織は床に密着しているも....
夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
」は、不吉にも、この一座が不入りを極めた夢だった。 しかも、それがピッタリと、陰画から焼付られた陽画のように一分一厘の違いもないのだ。まるで座員の方が多いほど....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
れたその場でのヒントによる余分の獲物もあるであろう。それで、使用されたフィルムの陰画の点検によって実際陽画に焼き付けられ映写さるべき部分を選び出すという大きな仕....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ゃないか」と検事が云うと、法水は鳥渡凄味のある微笑を泛べた。 「所が、いま全体の陰画が判ったのだよ。胎龍の心理が、どう云う風に蝕ばまれ変化して行ったかと云う……....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
地を置けばこそ、陽画に見えますが、もし日光なり光線なりを背後に置いた場合、今度は陰画に化けてしまうのです。 その陰陽の転変……つまり、フォン・エッセンの金髪は....