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陰膳
「陰膳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陰膳の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
たれるか判らない夫の身の上であった。 仏壇には、いつも、灯が新らしく、そして、
陰膳《かげぜん》が美しく――ただ、その中に一つ、気味の悪いのは、薄絹の上の紙の中....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
道場には、意外な陰謀が渦を巻いていて、肝腎の若君はいま行方不明……。 源三郎に
陰膳すえて、道場方とにらみ合い――ふしぎな生活がつづいている。 二 「御気分はい....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
甥姪たちに特別な情愛を動かされ、注意をひかれるのであった。台所の蠅入らずの上に、
陰膳をそなえていたときのまま直次の写真が飾られている。その写真で直次は浴衣がけで....
「旅愁」より 著者:横光利一
ろである。もうやがて眠ろうというのに向うはお昼か。――母親がお茶を立てながら俺に
陰膳を供えていてくれるころだ。
ふとそう思うと、久慈ははたとそこで考えが停って....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
/\奴凧みたいに、そういう初世にいつもつきまとつて動いていた。 家では佐太郎の
陰膳を据えることを、初世は毎日朝晩欠かしたことがなかつた。 五 ....