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「陳列〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

陳列の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
篤介《あつすけ》の姿は生憎《あいにく》この部屋には見当らなかった。広子はちょっと陳列棚の硝子《ガラス》に彼女の髪形《かみかたち》を映して見た後《のち》、やはり格....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
展覧会の各室を一々|叮嚀《ていねい》に見て歩いて、ようやく当時の版画《はんが》が陳列されている、最後の一室へはいった時、そこの硝子戸棚《ガラスとだな》の前へ立っ....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
の観音像である。が、今田代君が見せてくれたのは、その麻利耶観音の中でも、博物館の陳列室や世間普通の蒐収家《しゅうしゅうか》のキャビネットにあるようなものではない....
路上」より 著者:芥川竜之介
藤さんの木版画と、花房さんや私《わたし》の油絵と――それから西洋の画の写真版とを陳列しようかと思っているんです。ただ、そうなると、警視庁がまた裸体画は撤回《てっ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
、遊就館を想《おも》うことを禁じ得ない。過去の廊下には薄暗い中にさまざまの正義が陳列してある。青竜刀に似ているのは儒教《じゅきょう》の教える正義であろう。騎士の....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
があるにはありましたが、さきほども申した通り、別に人目を引くように、品物を店頭に陳列するような事はあまりないようでございました。呉服物なども、良い品物は皆特別に....
寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
した。後になっては画家の鏑木雪庵さんに頼んで、十六羅漢の絵をかいて貰って、それを陳列して参詣の人々を仁王門に上らせてお茶を飲ませた事がありました。それから父は瓢....
土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
たのでも知られる。英国の博物館には、四、五千年前のミイラの中から発見された玩具が陳列されてあるのである。これに依って見ても玩具は人類の生活と共に存在したことが想....
浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
浮世絵画家の肉筆というものは、錦絵とはちがった別の味わいがあるものですが、こんど蒐集陳列されたものは、屏風、掛物、巻、画帖など種々な形のものがあって、しかも何しろ二....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
講義など聴いて勉強いたしました。時代時代の衣裳の研究に、染色祭の時などいろいろな陳列がありますから見にまいります。打掛、加賀友禅、帷子などが見られます。芝居へも....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
黄金と青金で光の影をぼかした。一つには、銀象嵌の吉丁虫を、と言っていた。 こう陳列すると、一並べ並べただけでも、工賃作料したたかにして、堂々たる玄関|構の先生....
三枚続」より 著者:泉鏡花
水晶を手繰るよう。 お夏は翳していた日傘の柄を横に倒して熟と見たが、右手に商品陳列所の外囲が白ずんで、窓々の硝子がぼやけて見えるばかりか、蝉の声さえ地の下に沈....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
、女飾髻、鬘帯、摺箔縫箔、後で着けます長絹なんぞも、私が小児のうち、一度博物館で陳列した事がありますがね、今でも目に着いています。全く三保の浦から松の枝ぐるみ霞....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
をとることあたわざるによる。 政教子、一日ロンドンなる博物館に遊び、その館内に陳列せる古今万国の諸品諸物を見て曰く、これ英国人民の学校なり。人民この館を一見す....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
大にして、かつこの種の建築としては、豪州最古のものなりという。館内に土人の遺物を陳列せる所、最も興味あり。旧教本山もまた美大なり。市街はロンドンを模し、街名もグ....