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陳列窓
「陳列窓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陳列窓の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みちのく」より 著者:岡本かの子
》ちた洋館作りの写真館が在る。軒《のき》にちょっとした装飾《そうしょく》をつけた
陳列窓《ちんれつまど》が私の足を引きとめた。 緊張の気分もやっと除《と》れた私....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
奴に会わないかと歩きまわったのである。「スター」の前を六度通ったが、そのたびに、
陳列窓のなかにあるホットケーキの見本が眼にちらついてならなかった。三条の「リプト....
「わが町」より 著者:織田作之助
れて、電気写真館の前まで来ると、〆団治は自分の宣伝写真でも出てないやろかと、ふと
陳列窓を覗いてみて、急に大声だした。 「君ちゃん。見てみイ、お前のお父つぁんとお....
「天馬」より 著者:金史良
日本人、以下同じ)や、口をぽかんとあけて店先を眺める白衣のお上《のぼ》りさんや、
陳列窓に出した目玉の動く人形にびっくりし合う老婆達や、買物に出掛ける内地婦人、ベ....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
ジオ店の前へ、呆んやり立って見た。電気の笠や電気アイロンや、電気時計の飾ってある
陳列窓の中は啓吉にとって愉しいものばかりで、見ているはしから色々の空想が湧いた。....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
らの路地と、千日前――難波新地の路地の角に当る角店である。店の入口にガラス張りの
陳列窓があり、そこに古びた阿多福人形が坐っている。恐らく徳川時代からそこに座って....
「小公女」より 著者:菊池寛
『エミリイ』ではありませんでした。失望を重ねたあげく、二人は馬車を降りて、軒並に
陳列窓を覗いて歩くことにしました。二三の店を通りすぎて、とある小さな店の前に来か....
「審判」より 著者:カフカフランツ
窓越しに向う側の通りをながめていた。彼の席からは、ただ小さな三角形の部分、二つの
陳列窓のあいだの何もない壁の部分が見えるだけだった。 「窓の外なんか見ている!」....
「わが町」より 著者:織田作之助
一年経ったある日。〆団治が君枝と次郎を千日前へ遊びに連れて行き、ふと電気写真館の
陳列窓を覗いて、 「君ちゃん。見てみイ。お前のお父つぁんとお母んの写真が出てるぜ....