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陶
「陶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
寄宿舎にいた、我々六人の中年者《ちゅうねんもの》である。場所は日比谷《ひびや》の
陶陶亭《とうとうてい》の二階、時は六月のある雨の夜、――勿論《もちろん》藤井のこ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ろう。」
やがて若殿様は、恥しそうに御眼を御伏せになった御姫様から、私の方へ、
陶然となすった御顔を御向けになって、
「何と、爺《じい》もそう思うであろうな。も....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ではありません。ただいろいろの骨董《こっとう》を、――タナグラの人形やペルシアの
陶器を部屋《へや》いっぱいに並べた中にトルコ風の長椅子《ながいす》を据《す》え、....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
の満足は察してくれ給え。実際僕は久しぶりに、旅愁《りょしゅう》も何も忘れながら、
陶然《とうぜん》と盃《さかずき》を口にしていた。その内にふと気がつくと、誰《たれ....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
テエブル》が見えた。大きな針葉樹の鉢も見えた。天井から下った電燈も見えた。大形な
陶器の瓦斯煖炉《ガスだんろ》も見えた。その煖炉の前を囲んで、しきりに何か話してい....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
生活に対する関係を、自分が発見した時に限るのである。Hissarlik の素焼の
陶器は自分をして、よりイリアッドを愛せしめる。十三世紀におけるフィレンツェの生活....
「路上」より 著者:芥川竜之介
んな事には更に気がつかなかったものと見えて、上《かみ》は古代|希臘《ギリシャ》の
陶画から下《しも》は近代|仏蘭西《フランス》の石版画まで、ありとあらゆるこうした....
「竜」より 著者:芥川竜之介
《あお》いでくれい。それで少しは涼しくもなろうと申すものじゃ。鋳物師《いもじ》も
陶器造《すえものつくり》も遠慮は入らぬ。二人ともずっとこの机のほとりへ参れ。鮓売....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
ま、ぼんやり老道士の顔を見上げていた。
下
李小二は、
陶朱《とうしゅ》の富を得た。偶《たまたま》、その仙人に遇ったと云う事を疑う者があ....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
。畳《たたみ》、絨毯《じゅうたん》、リノリウム、コオクカアペト……
「台所用具。
陶磁器類、硝子《ガラス》器類、金銀製器具……」
一冊の本に失望したたね子はもう....
「運」より 著者:芥川竜之介
いた、一人の青侍《あおざむらい》が、この時、ふと思いついたように、主《あるじ》の
陶器師《すえものつくり》へ声をかけた。
「不相変《あいかわらず》、観音様《かんの....
「或る女」より 著者:有島武郎
娘の出た事を、できるだけ世間《せけん》に知られまいとした。女子教育とか、家庭の薫
陶とかいう事をおりあるごとに口にしていた親佐は、その言葉に対して虚偽という利子を....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
艶なのでございます。又お床の間には一|幅の女神様の掛軸がかかって居り、その前には
陶器製の竜神の置物が据えてありました。その竜神が素晴らしい勢で、かっと大きな口を....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
最後の理想境を求めんとするが、これは百弊ありて一利なしである。何の得る所なき自己
陶酔、キザな神様気取りの、聖者気取りの穀潰しが、一人出来上る丈である。日本国民は....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いた。隅の食器棚はわざと開けてあるのか、古い銀の食器や、よく手入れのゆきとどいた
陶器など、莫大な宝物が見えていた。 イカバッドがこの楽天地を一目見た瞬間から、....