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「陸に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

陸にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の中には、きょうもまず命は無事だったという底深い喜びがひとりでにわき出して来て、陸に対する不思議なノスタルジヤが感ぜられる。漁夫たちの船歌は一段と勇ましくなって....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
物と 遠く広がる国々の果てを抱かざりき。(注一) 空気あるところにはまた陸あり、陸にはまた 溢るる水ありて空気に光もなく 陸には立ち止まるべきわずかの場所もなく....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
思ったときに東洋の一角では日本が相当なものになってしまった。それから合衆国が新大陸に威張っている。もう今日は英帝国の領土は日本やアメリカの自己抑制のおかげで保持....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
幽に蒼い灯に照らされて、白馬の背に手綱したは、この度迎え取るおもいものなんです。陸に獅子、虎の狙うと同一に、入道鰐、坊主鮫の一類が、美女と見れば、途中に襲撃って....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
真黒に、畑に、つッくりと立った処は、影法師に狐が憑いたようで、褌をぶら下げて裸で陸に立ったより、わかい女には可笑しかろう…… いや、蜻蛉釣だ。 ああ、それだ....
海の使者」より 著者:泉鏡花
いうのが出て遊ぶ」 と渠は言った。 「岡沙魚ってなんだろう」と私が聞いた。 「陸に棲む沙魚なんです。蘆の根から這い上がって、其処らへ樹上りをする……性が魚だか....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
ともなさずして、いとも静に、冷かに、着物の袖も動かさざりき。 諸君、他日もし北陸に旅行して、ついでありて金沢を過りたまわん時、好事の方々心あらば、通りがかりの....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
海岸をもう少しきれいにしたような景色でございます。ただ海に一|艘の漁船もなく、又陸に一|軒の人家も見えないのが現世と異っている点で、それが為めに何やら全体の景色....
野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ので、さほどさびしいともかんじませんでした。それは二三時間のあいだに、おだやかな陸にかこまれた内海が一年かかってするよりも、もっとたくさんの変化をみせました。す....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
おさえて、それを陸のほうへひっぱってきて、ゲルダをだきおろしました。ゲルダはまた陸にあがることのできたのをうれしいとおもいました。でも、このみなれないおばあさん....
久米正雄」より 著者:芥川竜之介
るを非難したる事ありしが、何時か久米の倨然たる一家の風格を感じたのを見ては、鶏は陸に米を啄み家鴨は水に泥鰌を追うを悟り、寝静まりたる家家の向う「低き夢夢の畳める....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
であったから、外国の学者に知り合いの出来たことは非常に都合が好く、自分の研究を大陸に知らせるにも非常な便宜を得た。ことにフランスではアカデミー(Academie....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
まらず、白山の嶽の風の激しさに、能登国|珠洲ヶ岬へ吹はなされたまいし時、いま一度陸にうけて、ともかくもなさせ給えとて、北の方、紅の袴に、唐のかがみを取添えて、八....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
して画景のごとしというにあらずや。 船を知らざるもの風波に際会するときは、船の陸に近づくを喜ぶ。船を知るものは船の陸に遠ざかるを喜ぶ。 友人、船中にありて問....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
洋の中心たる位置を占むること。 ※ 決戦用兵器が飛躍的に発達し、特に飛行機は無着陸にて容易に世界を一周し得ること。 右三条件はほとんど同速度を以て進みあるが....