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陸尺
「陸尺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陸尺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
あね。どうでこんな時に口をあいて見ているのは、田舎者か、勤番者《きんばんもの》か
陸尺《ろくしゃく》ぐらいの者さ」 手拭で目のふちを拭いてしまって、お絹は更に小....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
人はいくたりでござる」 「まず代脈がひとり、それから書生がふたり、下男がひとり、
陸尺《ろくしゃく》がふたり、それに女中がふたり」 「うちうちのご家族は?」 「て....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
じょうぶ! まだ息があるぞ! 足場にするから、駕籠をもってこい!」 寺駕籠のお
陸尺《ろくしゃく》にも似合わないで、もう歯の根も合わずにがたがたと震えているお供....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
駕籠は、誰をどこへ連れ参った帰り駕籠じゃ」 「これは、その、何でござります……」
陸尺《ろくしゃく》共が言いもよったのを御門番の番士が慌てながら引き取って言いまし....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
捷《びんしょう》に借り出してきたとみえて、棒はなをそろえながら待っていたのは、お
陸尺《ろくしゃく》つきのお屋敷|駕籠《かご》が二丁――。 「暫時拝借させていただ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ばかったであろう! われら二人も計るつもりか!」 「滅相もござりませぬ。あの通り
陸尺どもは只の下郎、御案内いたすものはこの手前ひとり、計るなぞとそのような悪企み....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
》さんの家の前に、止まっています。 紺《こん》看板に梵天帯《ぼんてんおび》のお
陸尺《ろくしゃく》が、せまい路地いっぱいに、いばり返って控えている。 「オウオウ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
がある、茶店のないところには宿屋があって――女の姿をいちばんさきに見つけたのは、
陸尺《ろくしゃく》や巡礼などの休みたがる、構えの大きいわりに、燻《くす》ぶった、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
揃《そろ》えたものだ、この点、また少々感心ものだと見ていると、 「もとはみんなお
陸尺《ろくしゃく》のがえん者なんですが、ああして見ると立派な兵隊さんでござんすね....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
の駕籠《かご》があった。
江戸の町では見かけない山駕籠ふうの粗末なつくりだが、
陸尺《ろくしゃく》は肩のそろった屈強なのがずらりと並んでいて、
「エオ辰《たつ》....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
広敷番、侍女数人――と、つづいて来た。
軒下に居並んでいた人々が、手をついた。
陸尺《ろく しゃく》が、訓練された手振り、足付で、小藤次の家の正面へ来た。
益....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
窺っていると、鋲金物を春の日にきらめかした一挺の女乗物が石段の下へ急がせて来た。
陸尺どもは額の汗を拭く間もなしにその乗物を喧嘩のまん中に卸すと、袴の股立ちを掻い....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
「いいえ」
「そうか、おせい様はな、駒形《こまがた》の猿屋町《さるやちょう》、
陸尺《ろくしゃく》屋敷のとなりにあった、雑賀屋《さいがや》と申した小間物問屋の後....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
んびりした図。 ここ本所割り下水といえば小役人と浪人の巣だが、その石原新町お賄
陸尺《まかないろくしゃく》のうら、とある巷路《こうじ》の奥なるこの庵室は、老主玄....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
ことごとく押包まれた。雲か霧かとも疑わした。 笹尾は急いでお乗物の戸を締めた。
陸尺四人も立ちすくんだ。手代り四人も茫然とした。持槍、薙刀、台笠、立傘、挟箱、用....