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「陸生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

陸生の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
に逐えというのである。渋江氏の一行では中条が他郷のものとして目指された。中条は常陸生だといって申し解いたが、役人は生国不明と認めて、それに立退を諭した。五百はや....
バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
理智は、ロダンさんの芸術の中に移り棲んだのです。こうしたデリケエトな女の心が、大陸生れの佐野に感じることは不可能です。彼は魂の脱穀となった妾の身体を抱いて、捕え....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
げたものであろう。そうしてさらにまた山幸彦・海幸彦の神話で象徴されているような海陸生活の接触混合が大八州国の住民の対自然観を多彩にし豊富にしたことは疑いもないこ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
は陸にも上り行《ある》き全然《まるきり》皮を脱ぐ。もっともその鱗や眼や鼻孔等が、陸生の蛇と異なれど、殺した上でなければ確《しか》と判らず、したがって『本草啓蒙』....
文学の大陸的性格について」より 著者:宮本百合子
、その主題が文学として命をもった表現を与えられるためには、作家そのものの感性が大陸生活史の質量を具えなければならないことが、分っているようで分っていないところか....
阿繊」より 著者:田中貢太郎
たが、訊くひまもなく出発して、帰りにまた寄ってみるとまた泣声がした。そこで主人の陸生に訊いた。 「この前にも聞いたが、隣で泣声がするが、あれはどうした人だね。」....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
莎草《すいしょうそう》(救荒本草 磚子苗注)水生のかやつりぐさなり苗葉三稜に似て陸生より長大なり高さ三四尺武州不忍の池に多し」と書いている。ただしこれを単に名の....
植物知識」より 著者:牧野富太郎
エンソウ、すなわち Delphinium grandiflorum L. と呼ぶ陸生宿根草本《りくせいしゅっこんそうほん》で、藍色《あいいろ》の美花《びか》を一....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
|蒙昧《もうまい》な政治家は説く。 日本人はまず、この人間が、地中海産か、新大陸生まれか、シベリヤの落胤《らくいん》か、よく見究めた上で動かなくてはならぬ。 ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
う。これまでのような放浪生活とはきっぱり縁を切って地道に暮そう。いまから思えば大陸生活で私が得た、たった一つのものはこの決心だったかもしれない。そして私は「金な....