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陸軍省
「陸軍省〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陸軍省の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藁草履」より 著者:島崎藤村
無論、馬です。 清仏《しんふつ》戦争の後、仏蘭西《フランス》兵の用いた軍馬は吾
陸軍省の手で買取られて、海を越して渡って来ました。その中の十三頭が種馬として信州....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
しいものと思うような連中が殖えたらしい。 一方に青山あたりのバラック民は敷地が
陸軍省のものなので、市役所から立ち退きの日を限られると、すぐに
陸軍省へ行って、別....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
考えて、そこでゴクリと唾を嚥みこんだ。 「……エエ、当放送局は、時局切迫のため、
陸軍省令第五七〇九号によりましてこの時間から、東京警備司令部の手に移ることとなり....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
す拡大するに従って、内地の本社からは第二第三の従軍記者を送って来る。これらはみな
陸軍省の許可を受けて、最初から従軍新聞記者と名乗って渡航したのでした。 これら....
「ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
にしてやられました。木村君がお互いに国の為でもあり、先生の為でもあり、一つにして
陸軍省へ出そうじゃないか。その代わり、君の事も確たる証拠は何一つないのだから、何....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
、私はこんなことを書いたことが有った。 「清仏戦争の後、仏蘭西兵の用いた軍馬は吾
陸軍省の手で買取られて、海を越して渡って来ました。その中の十三頭が種馬として信州....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
時軍隊統御の困難は後世から想像も及ばないほどで、時事を慨し、種々な議論を起こし、
陸軍省に迫り、山県近衛都督ですらそのためにしばしば辞職を申しいで、後には山県もそ....
「花吹雪」より 著者:太宰治
八歳である。すでにその二年前の明治四十年、十一月十五日に陸軍々医総監に任ぜられ、
陸軍省医務局長に補せられている。その前年の明治三十九年に、功三級に叙せられ、金鵄....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
た。 その後僕はフランスに着いてから、あちこちの壁に、この植民地行きを募集する
陸軍省の大きな広告のびらを見た。三年間はいくら、五年間はいくら、十年間はいくら、....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
相は例のパンフレット問題の弁解をして、あれは新聞班として出版したもので、必ずしも
陸軍省の意見ではないと云いながら、今後軍部は、経済動員や資金動員などの国民的動員....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
層注意ぶかくその生徒の顔を見つめた。 M少将というのは、満州事変が起る頃まで、
陸軍省内に重要な地位を占めていたが、事変について省内で何か烈しく論争したため、急....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
来賓が見えるらしいよ。」 「荒田さん……じゃありませんか。」 「荒田さんもだが、
陸軍省からだれか見えるらしい。」 次郎は、はっとしたように眼を見張り、しばらく....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いう心組でした。 ところが兄は、同行の上官石黒氏を始め、その外にも連があって、
陸軍省から差廻しの馬車ですぐにお役所へ行かれましたので、出迎えは不用になりました....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
れに非常に似ていたのである。世は自由主義政党の勢力強く、参謀本部の要求はなかなか
陸軍省の賛成が得られず(しかも参謀本部の要求も世間の風潮に押されて誠に控え目であ....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
正四年となりました。その頃私は陸軍軍医学校に勤務いたしておったのですが、幸いにも
陸軍省から徴兵検査用の色盲検査表を作ることを命ぜられたのであります。そこで私は予....