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「険山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

険山の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ころに入ったにしろ、そこでお君が兵馬に会えようとは思われず、いわんや、その道は、険山|峨々《がが》として鳥も通わぬところがある。何の用意も計画もなくて分け入ろう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
といってもいまさら動揺することはすなわち狼狽《ろうばい》することである、これから険山絶路を我々が周章狼狽して足の限り逃げてみたところで何程のことがある、山が裂け....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が少し変ってきました。 山の娘たちは密集を得意とする。里に出る時は散逸しても、険山難路を過ぐる時は必ず集合する。事急なる時は必ず密集する。密集すれば、獅子も針....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
いている。鵙が木の枝で叫んでいるかと思うと、鶇が藪でさえずっている。 四方八方険山であって、一所に滝が落ちていた。その滝のまわりを廻りながら、啼いているのは何....
月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
もその後に続いてやって行く。 広い石塊の原を横ぎり終ると今度は見上ぐるばかりの険山の連脈だ。 見渡す限り石ばかりで、四辺には草一本もなく、谷間のような処に下....
越中劍岳先登記」より 著者:柴崎芳太郎
、先ず芦峅村に赴き人夫を雇おうと致しましたが、古来誰あって登ったという事のない危険山ですから、如何に高い給料を出して遣るからといっても、生命あっての物種、給料に....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たです。もちろんチベット人は非常に強壮なる肺を持って居るから平気で、かくのごとき険山を降り昇りして居るんですが私どもはなかなかチベット人の半分もない肺を持って居....