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険要
「険要〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
険要の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
が間に合はぬとて、百姓共が囲み置く粟麦などを俵のまゝ用ひたる程なり」 大体その
険要の地であることが察せられるであろうと思う。 三月四日に、第一回の田原坂攻撃....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
、「諸城を築いて連珠の如くに守って居るのは、今日の様な事があるが為である。此地は
険要であるから、某快く一戦して明軍と雌雄を決する所存である。渡海以来の某は日夜戦....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は捨てておけない」 と言いますと、神楽師の長老が眉根を曇らせて、 「甲府が関東の
険要であるとおなじ理由によって、飛騨《ひだ》の国が京畿《けいき》の要塞になるので....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
底と甲板との間に、この昇降口一個あるのみなれば、ここぞ余のためにはサーモピレーの
険要とも云うべく、この
険要破れざる限りは、余の生命続かん、生命のあるかぎりは、い....
「三国志」より 著者:吉川英治
んなさい。蜀の図です」 「ああ。これは精密なもの。行程の遠近、地形の高低、山川の
険要、府庫、銭粮、戸数にいたるまで……まるでいながら観るようである」 玄徳は眸....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
大になるには創業の主ともいうべき君主のあるのが、一般の状態だからである。そうして
険要の地であるヤマトと、豊沃で物資の多いヨドガワ(淀河)の平野と、海路の交通の要....