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隆達
「隆達〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
隆達の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
見ると、正体もなく酔い潰れている者が大分多くなっている。管をまく者もある、小声で
隆達節《りゅうたつぶし》を唄っている者もある。酒宴の興は、ほとんど尽きかけている....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
ている。 幕が開くと、若衆形の美少年が鼓を打ちながら、五人声を揃えて、左の小唄を
隆達節で歌う。 唄「人と契るなら、薄く契りて末遂げよ。もみじ葉を見よ。薄きが散....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
で飲む
いっそしんきな
茶碗酒
雪になりそな
夜の冷え
などと、呑気そうな、
隆達《りゅうたつ》くずしが、しんしんと、更《ふ》け渡るあたりの静けさを、寂しく破....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、ごらんなさい――さんさ時雨《しぐれ》が万葉に変りました。この次には、カッポレや
隆達が飛び出さないとも限りません」 白雲が囁《ささや》くと、果せるかな、歌い手....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
谷崎らしく盲目の男の、美女である小谷の方とお茶々への感覚を絡めたり、当時流行の
隆達節の考証をはさんだり、ともかく面白くよませました。しかしこうしてみると、谷崎....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
なれば恋ぞかし いつも逢うては何の恋ぞも 爪びきに合わせてあやめは唄い出した。
隆達節の流れを汲み、天保末年に流行した、新
隆達の小唄なのである。 あやめの声に....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
事の歌の中には短歌が厳然と形を保っている。のみならず、『梁塵秘抄』や『閑吟集』や
隆達の小歌にまで短歌形式は崩れずに伝わってゆく。が、それだけに古体を存したという....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
線を工夫したり、またその三味線を基礎にして今様の歌謡ができて来たり、その派生から
隆達ぶしだの上方唄だのが作られたり、そういったものは、すべてあそこが母胎といって....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
綱であろう、周馬を待つ間の退屈しのぎに、探し出した三味線の糸をなおして、薗八節か
隆達か、こッそりと爪で気まぐれな水調子を洩らしている。 水調子の三味の音が、フ....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
で芸づくしを御覧に入れよう」 小屏風を持ちだして、その蔭で、助右衛門と勘六が、
隆達の節を真似て唄った。瀬左衛門は、真面目くさって、堺町の歌舞伎踊りを踊るのだっ....
「柳生月影抄」より 著者:吉川英治
も、袴が嫌いで、着流しで出るといった風な彼だった。 もっとも、今|流行っている
隆達節にも。――君と寝ようか、五千石取ろか……というあの唄が、武士の中にさかんに....