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「隊列〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

隊列の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
六千フィートのここはなんの湿気もない。ただ烈風と寒冷が髭《ひげ》を硬ばらせ、風は隊列を薙《な》いで粉のような雪を浴びせる。やがて、櫛《くし》のような尖峰《せんぽ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
る艦上機は、予定通り、近所を航進中の、駆逐艦|山風に救い上げられた。山風は直ちに隊列を離れて、旗艦陸奥に向けて急航して行った。やがて彼等は、大鳴門司令長官の前に....
海底大陸」より 著者:海野十三
のった。 スミス警部の乗った駆逐艦は、それに応ずるように、きゅうに進路をまげて隊列をはなれた。 そして暗い海上を全速力で飛ばしていった。エンジンの音は一段と....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
性」は、己に堪えないような素振りを魚たちにさせる。艦隊のように魚以上の堂々とした隊列で遊弋し、また闘鶏のように互いに瞬間を鋭く啄き合う。身体に燃えるぬめりを水で....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
その全部がようやく行き尽くしたのであって、その長さ実に幾里であるか判らない。その隊列が終らんとするところに、一人の小児が紅い旗を持ち、蛇の尾の上に立って踊りつ舞....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
四十分頃であった。命令一下各自血路を開いて退却千本桜に集合出来たので、乃木少佐が隊列を検閲すると、肝心の河原林少尉の姿が見えない。最後の激戦の時、刀を揮って挺身....
パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
たり、また背にあたった。短い脚を、目に見えないくらい早くかわして逃げて行く乱れた隊列の中から、そのたびに一人また一人、草ッ原や、畦の上にころりころり倒れた。露西....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
隊伍を、第一班から第六班までの備えに編み、騎馬の使番に絶えず前後周囲を見回らせ、隊列の整頓と行進の合図には拍子木を用いることなぞ皆この人の精密な頭脳から出た。水....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
もなんのためにこの辛酸を嘗めているかは知らないのである。 まっ自な雪原を横切る隊列の遠望写真を見たときは、人間も虫もこんな大自然の前にはあまり同等なものと思わ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
むこうへ出、状況をよく見て報告するようにと伝えた。 そこで三台のロケット艇は、隊列からぬけると、うつくしい編隊を組んで、ギンネコ号のあとを追いかけた。 だが....
シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
で呟いた。「奴等は少しも利益を貪る以外には、奉公の観念がないのだ!」 ずっと、隊列は後に遅れていた。そして濛々とした土煙は、曠野の彼方に吹き靡いて、路上に輜重....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
たように吠えている。 彼は、うしろを振り向いた。 と、大きな函のトラックが、隊列をなして、彼のうしろに迫っていた。 彼は、轢殺される危険を感じて、よろめき....
怪塔王」より 著者:海野十三
、編隊長機につづいて、怪塔ロケットを襲撃!」 命令とともに、二番機はただちに編隊列をはなれました。そして導火線の埋っている丘の上空をとびこえて、やがてあざやか....
空襲警報」より 著者:海野十三
を行い、住民をして恐怖せしめ擾乱を惹起せしむべし!」 「承知!」 第三編隊も、隊列を離れていった。第四編隊と第五編隊とは毒瓦斯と焼夷弾、第六編隊は地雷弾をもっ....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
を倒して比較的有力な資本家を利せねばならぬ。かくて多くの資本家はブルジョアジーの隊列から落伍し、その資本は少数の大資本家の手に集中する。一面に於てこの結果であり....