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階の間
「階の間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
階の間の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ま》コートも脱がずにいいかげんぬれたままで黙ってそのあとからついて行った。
二
階の間《ま》は電燈で昼間《ひるま》より明るく葉子には思われた。戸という戸ががたぴ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
活気に富めるはシドニーをしのぐの勢いありという。家屋は石造、煉瓦造りなれども、五
階の間に二階造りを挟み、高低不規整なり。午前十一時、汽車にて帰船す。(往復十八マ....
「○○獣」より 著者:海野十三
大火光であった。はじめは火事だろうかと思った。火事ならたいへんだ。火は一階から四
階の間に拡っているんだから、だが火事ではない。赤い光ではあるが、ぼんやりした薄い....
「おせん」より 著者:邦枝完二
ていたものの、これがやっぱり恋心か。ちっとも速く返事が聞き度くて、帳場格子と二|
階の間を、九十九|度も通った挙句、とうとう辛抱が出来なくなったばっかりに、ここま....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
史的発達を持っている場合も忘れてはならない。無論どの実験の発達も、その発達の各段
階の間に横たわる夫々の段階の理論によって促されるのではあるが、丁度数学が理論を一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
|崎《さき》へ雪見に出かける、誰か二人ばかり行ってその用意をしておけ、下屋敷の二
階の間を掃除して、火を盛んに熾《おこ》して酒を温め、あっさりとした席をこしらえて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ます」 「御免を蒙《こうむ》りまして」 「御遠慮なく」 金助は、全く怖る怖る二
階の間へ通り、キチンと跪《かしこ》まって、恐れ入った形をしていると、いつもの通り....
「それから」より 著者:夏目漱石
引繰返しに、二つ並べて置いて見て、代助は妙だなと云った。然《しか》し明け放した二
階の間に、たった二人で胡坐《あぐら》をかいているのは、園遊会より却て楽であった。....