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「階段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

階段の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
57 セセッション風に出来上った病院。少年はこちらから歩み寄り、石の階段を登って行《ゆ》く、しかし戸の中へはいったと思うと、すぐにまた階段を下《くだ....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
を。が、恐怖は幸いにも二三度通ううちに消滅した。彼は忽《たちま》ち閲覧室に、鉄の階段に、カタロオグの箱に、地下の食堂に親しみ出した。それから大学の図書館や高等学....
」より 著者:芥川竜之介
出した彼女の肉体を感じながら、明るい廊下の突き当りにある螺旋状《らせんじょう》の階段を登って行った。 螺旋状の階段を登りつめた所は昼も薄暗い第一室だった。彼女....
路上」より 著者:芥川竜之介
」 今まで俊助の足下《あしもと》に寝ころんでいた黒犬は、この時急に身を起すと、階段の上り口を睨《にら》みながら、凄《すさま》じい声で唸《うな》り出した。犬の気....
早春」より 著者:芥川竜之介
大学生の中村《なかむら》は薄《うす》い春のオヴァ・コオトの下に彼自身の体温を感じながら、仄暗《ほのぐら》い石の階段を博物館の二階へ登っていった。階段を登りつめた左にあるのは爬虫類《はちゅうる....
たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
へはいるのは勿論彼女には始めてだった。たね子は紋服《もんぷく》を着た夫を前に狭い階段を登りながら、大谷石《おおやいし》や煉瓦《れんが》を用いた内部に何か無気味《....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
み、真面目《まじめ》に不思議《ふしぎ》がったものである。)それから左は下へ降りる階段、右は直《すぐ》に硝子《ガラス》窓だった。彼は焼パンを齧りながら、時々ぼんや....
或る女」より 著者:有島武郎
おそくなってすみませんでした事……まだ間に合いますかしら」 と葉子がいいながら階段をのぼると、青年は粗末な麦稈《むぎわら》帽子をちょっと脱いで、黙ったまま青い....
悠々荘」より 著者:芥川竜之介
た。 「僕等の住むには広過ぎるが、――しかしとにかく好い家だね。……」 T君は階段を上りながら、独言のようにこう言った。 「このベルは今でも鳴るかしら。」 ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れになり、その御分霊から更に又御分霊が生れ、神界から霊界、霊界から幽界へと順々に階段がついて居ります。つまりすべてに亘りて連絡はとれて居り乍ら、しかしそのお受持....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
まだ向上の途中に在る。われ等は地上の人間が想像する以上に、奥へ奥へ奥へと、生命の階段を昇るべく努力しつつある。従ってわれ等は、まだ黙想の生活につきては何事をも知....
歯車」より 著者:芥川竜之介
いて行った。 廊下はきょうも不相変牢獄のように憂鬱だった。僕は頭を垂れたまま、階段を上ったり下りたりしているうちにいつかコック部屋へはいっていた。コック部屋は....
初雪」より 著者:秋田滋
彼女は意を決して最後の手段によることにした。 彼女はこッそり寐間をぬけ出ると、階段を降り、庭の戸を開けた。大地は雪に蔽われて、死んだように寂然している。彼女は....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、大きなギリシャ式の建物がある。戸を開けて這入ると、玄関の正面には大きな石の廻り階段があって、その左右に室がある。室には、棚に書物あり、机の上には雑誌ありという....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
から上京したばかりの田舎者であるから、すっかり上がってしまった。会場は化学実験の階段教室であるから聴衆が高い所に居ならんでいる。原稿を持って出たが、これを読むだ....