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「随一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

随一の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
者のない、浅間の森の咲耶姫に対した、草深の此花や、実にこそ、と頷かるる。河野一族随一の艶。その一門の富貴栄華は、一にこの夫人に因って代表さるると称して可い。 ....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
奇怪な挑戦状を握って、総監のところへ駈けつけた。 その夜のことである。 銀座随一の豪華版、キャバレー・エトワールは日頃に増してお客が立てこんでいた。客席は全....
海底大陸」より 著者:海野十三
強いことを知ってられるはずだ。 一言にしていえば、ロロー殿下は海底大陸における随一のインテリでもあり、また随一の冒険児でもあったのだ。そして海底大陸とわが人類....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
て問題を惹起した人があるが、文人と新聞記者とは今日では嫁に呉れての無い嫌われ者の随一である。 ▲文人の資本は紙と筆ばかりのように云う人があるが、文人は常に頭脳....
火星兵団」より 著者:海野十三
知らないのか。すると、いよいよ君は、もぐりの警官だということになる。おれは、本庁随一の腕利刑事で、佐々というけちな男だ」 「えっ」 「おれが腕利だということは、....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
コの口ぶりには、どこか、皮肉なところがあった。 太刀川は、どきんとした。共産党随一のちえ者といわれるだけあって、これはゆだんがならぬぞと思ったのである。そうい....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
「うん、あの飛行島のことかい」 「そうだ、飛行島だ。こいつはこんどの遠洋航海中随一の見物だぞ」 明日は見られるという飛行島! それは広い広い海の真只中に作....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
て行かぬこととなさるので厶る。そしてこの興味ある討伐を、われ等の英雄にして、今夜随一の果報者たる花婿権四郎めに譲るので厶る。いかがで厶るナ?」 「名案じゃ」「名....
南地心中」より 著者:泉鏡花
姉さんに、ひけを取るまい。……その頃北に一人、向うへ廻わして、ちと目に余る、家元随一と云う名取りがあったもんですから、生命がけに気を入れて、舞ったのは道成寺。貴....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
道橋から壱岐殿坂へ、ありゃありゃと、俥夫と矢声を合わせ、切通あたりになると、社中随一のハイカラで、鼻めがねを掛けている、中山高、洋服の小説家に、天保銭の翼が生え....
黒百合」より 著者:泉鏡花
で続いているんだって、何でもないよ。」 神通は富山市の北端を流るる北陸七大川の随一なるものである。立山の地獄谷はまた世に響いたもので、ここにその恐るべき山川大....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
上で弁慶に出会い、豆府屋から出る緋縅の武者を見た。床屋の店に立掛ったのは五人男の随一人、だてにさした尺八に、雁がねと札を着けた。犬だって浮かれている。石垣下には....
雪霊記事」より 著者:泉鏡花
、北国においても、旅館の設備においては、第一と世に知られたこの武生の中でも、その随一の旅館の娘で、二十六の年に、その頃の近国の知事の妾になりました……妾とこそ言....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
らめくものを掴ませて、のッつ反ッつの苦患を見せない、上花主のために、商売|冥利、随一大切な処へ、偶然|受取って行ったのであろうけれども。 あれがもし、鳥にでも....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
の宣告に依って、社会の安寧のために処刑になるのを、見分しに行く市の名誉職十二人の随一たる己様だぞ。こう思うと、またある特殊の物、ある暗黒なる大威力が我身の内に宿....