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随意
「随意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
随意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
血を滴らしている。
二つの悲劇
ストリントベリイの生涯の悲劇は「観覧
随意」だった悲劇である。が、トルストイの生涯の悲劇は不幸にも「観覧
随意」ではなか....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
にその顔を動かし、首を掉《ふ》ることをせざれども、瞳《ひとみ》は自在に回転して、
随意にその用を弁ずるなり。 されば路すがらの事々物々、たとえばお堀端《ほりばた....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
たから、河野さんの本宅と同郷でしょう。御相談なさるには便宜かも知れません。……御
随意に、――お引取を。」 ああ、媒酌人には何がなる。黄色い手巾を忘れて、礼之進....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
。) と唾吐くように、忌々しそうに打棄って、子爵は、くるりと戸外を向いた。 (
随意にしょうでは気迷うぞいの、はて?……) とその面はつけたりで、畳込んだ腹の....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
堅い約束、夜昼三度、打つ鐘を、彼奴等が忘れぬ中は、村は滅びぬ天地の誓盟。姫様にも
随意にならぬ。さればこそ、御鬱懐、その御ふびんさ、おいとしさを忘れたの。 蟹五郎....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
の鐘の音も氷る細き流れの幾曲、すえは田川に入谷村、 その仮声使、料理屋の門に立ち
随意に仮色を使って帰る。 ※|廓へ近き畦道も、右か左か白妙に、 この間に早瀬|主....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
の方は革鞄をお破り下さい。力ある方は口を取ってお裂き下さい。それはいかようとも御
随意です。 鍵は投棄てました、決心をしたのです。私は皆さんが、たといいかなる手....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
て、黒子に網の目の筋を刻み、 「御都合じゃからお蝋は上げぬようにと言うのじゃ。御
随意であす。何か、代物を所持なさらんで、一挺、お蝋が借りたいとでも言わるる事か、....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
めに慰めらるるや、さらば勉て慰めむとて行く。もどかしき垣を中なる逢瀬のそれさえも
随意ならで、ともすれば意地悪き人の妨ぐる。 国麿という、旧の我が藩の有司の児の....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
、どうにかすれば、水差に水はある筈、と思いながら、枕を乗出すさえ億劫で、我ながら
随意にならぬ。 ちょうど、この折だったが、びしょびしょ、と水の滴るような音がし....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
れの国民にも吾邦の茶の湯の如き立派な遊技は有まい)立派な遊技社交的にも家庭的にも
随意に応用の出来る此茶の湯というものが、世の識者間に閑却されて居るというは抑も如....
「山吹」より 著者:泉鏡花
る手を、画家たすけ支う。 馬になってお供をするだよ。 画家 奥さん、――何事も御
随意に。 夫人 貴方、そのお持ち遊ばすお酒を下さい。――そして媒妁人をして下さい....
「活人形」より 著者:泉鏡花
くれぐれ遺言せしが、我等の年紀の少かりければ、得三は旧のまま一家を支配して、己が
随意にぞ振舞いける。 淑母死して七七日の忌も果てざるに、得三は忠実の仮面を脱ぎ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
一日の貴重の休暇を犠牲にするは、あるいは野外に歩を散じ、あるいは友人と懐を語り、
随意放任の楽にしかざることを知るこれなり。第四の原因は、米国の風習として寺に詣す....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
である。) 二十一日、快晴。平穏連日のごとし。今日より船中に浴泳場を設け、毎朝
随意に浴泳せしむ。日光は炎々たるも、これを遮蔽せる場所は清風入り来たりて清涼を覚....