随身門[語句情報] »
随身門
「随身門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
随身門の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
挨拶をうしろに聞きながら、半七は観音堂の段をのぼって行った。参詣も済んで、横手の
随身門を出ると、庄太があとから追って来た。 「親分。つまらねえ散財をしましたね。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ません」 「それでは少し説明をして置かなければならない。と云うのは、社の入口から
随身門までおよそ一丁半、路の左右は松と杉の森で、四抱えも五抱えもあるような大木が....
「青年」より 著者:森鴎外
神社の方へ行く。下駄の磬のように鳴るのが、好い心持である。剥げた木像の据えてある
随身門から内を、古風な瑞籬で囲んである。故郷の家で、お祖母様のお部屋に、錦絵の屏....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
た。 「無理な算段などなされずにねえ」 「大丈夫だよ、大丈夫だよ」 今日も浅草
随身門内の、水茶屋難波屋の店に立って、おきたは客あしらいに余念なかった。 白飛....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
れから、この浅草寺ですが、混淆時代は三社権現が地主であったから|馬道へ出る東門(
随身門)には矢大臣が祭ってあった。これは神の境域であることを証している。観音の地....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
名代の紅梅焼きがありました。 観音堂に向っては右が三社権現、それから矢大臣門(
随身門のこと)、その右手の隅に講釈師が一軒あった。 門を出ると直ぐ左に「大みつ....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
きっとなった。 「あの、お呼びなすったのは、あたしでございますか」 「いまお前が
随身門をくぐったときから、おいらあ跡をお慕《して》え申して来たんだ。はははは、い....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
練り出されるのであった。 七基は二の鳥居前より甲州街道の大路を西に渡り、一基は
随身門の前より左に別れ、本町宿の方から共に番場宿の角札辻の御旅所にと向うのであっ....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
いて私は寺の門口《もんぐち》からその内外を見る景色の最も面白きは浅草の二王門及び
随身門《ずいじんもん》である事を語った。然《さ》れば今更ここにその興味を繰返して....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
の濃い葩からは、宵に降った雨の名残の雫がはらはらと滴っている。石の瑞牆を廻らした
随身門の内にも桜が多い。それが濃緑の大きな杉森を背景として、くっきりと白く浮き出....