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「隔世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

隔世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
は間違いない。先年、京都で或るお医者様がビラを配って大問題になった事を考えると、隔世の感があるのである。 特に九大を有する福岡市のために書き添えておく。 次....
河口湖」より 著者:伊藤左千夫
くれと命じた。 富士のすそ野を見るものはだれもおなじであろう、かならずみょうに隔世的夢幻の感にうたれる。この朝予は吉田の駅をでて、とちゅう畑のあいだ森のかげに....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
しながら、周囲の情景のあまりに変化したのに驚かされずにはいられなかった。いわゆる隔世の感というのは、全くこの時の心持であった。 三崎町一、二丁目は早く開けてい....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
外漁史の「そめちがえ」を出されたころに明治二十年代のはじめを顧みると、文壇は実に隔世の感があった。十年の月日は明治の文学者に取って短い時ではなかった。 おそら....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
体のことに落ちて行った。 半蔵は言った。 「あの水戸浪士が通った時から見ると、隔世の感がありますね。もうあんな鎧兜や黒い竪烏帽子は見られませんね。」 「一切の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
世の中に変わって来た。京都を中心にして、国是を攘夷に置いた当時を追想すると、実に隔世の感があったともいう。 「しかし、半蔵さん、今度わたしは京都の方へ行って見て....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
である。 ◇ 江戸から東京への移り変りは全く躍進的で、総てが全く隔世の転換をしている。この向島も全く昔の俤は失われて、西洋人が讃美し憧憬する広重....
活動写真」より 著者:淡島寒月
珍らしさに興を催したのであった。今日の連続物などと比較して考えて見たならば、実に隔世の感があるであろう。 ところで、かつて外人の評として、伊太利製のものはナポ....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
代 は広重風の街道をふりわけ荷を肩にし、或は駕で道中した頃の光景で、電車自動車と隔世の感がある。 寒き世や行燈にさす針の音 花讃女 此句もうすぐらい行灯時....
女優の親」より 著者:岸田国士
俳優座なりの研究生募集に対して、その十倍に近い応募者があるということは、まことに隔世の思いがする。 自分の娘を役者にした親として考えることは、これからの役者は....
三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
しながら、周囲の情景のあまりに変化したのに驚かされずにはいられなかった。いわゆる隔世の感というのは、全くこの時の心持であった。 三崎町一、二丁目は早く開けてい....
年賀郵便」より 著者:岡本綺堂
が、自分の眼で視た明治の東京――その新年の賑いを今から振返ってみると、文字通りに隔世の感がある。三ヶ日は勿論であるが、七草を過ぎ、十日を過ぎる頃までの東京は、回....
温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
前は東京近傍の温泉場も皆こんな有様であったのであるから、現在の繁華に比較して実に隔世の感に堪えない。したがって、昔から温泉場には怪談が多い。そのなかでやや異色の....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
た。) 氏は同郷にして、その出身の学校も同一なり。その当時の同窓はたいていみな隔世の人となりたるに、海外において再度相会するは好縁というべし。当夕九時半、リバ....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
としている。 爾来星霜ここ二十年、大学それ自身の発展や拡張も、当時に比して実に隔世の感があるが、それにつれて附近一帯の変化発展も目ざましく、田甫の早稲田茗荷畑....