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際会
「際会〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
際会の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
《かちゅう》にあって、今や我々の多くはその心内において自己分裂のいたましき悲劇に
際会しているのである。思想の中心を失っているのである。 自己主張的傾向が、数年....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の十二日の夜、道学者坂田礼之進は、渠が、主なる発企者で且つ幹事である処の、男女交
際会――またの名、家族懇話会――委しく註するまでもない、その向の夫婦が幾組か、一....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
悪くなってきた、そしてその末期に近いころに、光の神バルデル(Balder)の死に
際会した。そのために恐ろしいフィムブルの冬(Fimbul-Winter)が襲来し....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
きに仏の予言によって日本に、しかもそれが承久の乱、即ち日本が未曽有の国体の大難に
際会したときに、お母さんの胎内に受胎された日蓮聖人が、承久の乱に疑問を懐きまして....
「火星兵団」より 著者:海野十三
の驚くべきニュース放送は、まだつづいた。
「われわれは、近くこの対策について、国
際会議を開くつもりで、もうすでにその仕事を始めた。八十億年のかがやかしい歴史の上....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
第五章 幽明交通と環境 問『霊媒ホームの実験が、たまたまダアビイ競馬日に
際会し、終に実験不能に終ったとの事であるが、かかるお祭騒ぎは幽明交通に有害か?』....
「妖怪学」より 著者:井上円了
実これに合するがごときこれなり。俗説とは愚俗の説明にして、例えば、海上にて風波に
際会すれば、愚俗これを解して曰く、「海神、祟をなすなり」と。また、山上にありて暴....
「迷信解」より 著者:井上円了
たる時日によりて定まるものならば、これらの人はみな、釈迦、孔子などと同一の運命に
際会すべき理なりと論じてある。これらの例によりて考うれば、時日に吉凶なきことは明....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
来た女でなくては男の真の片腕とするには足りない」と、何処の女であるか知らぬが近頃
際会したという或る女の身の上咄をして、「境涯が境涯だから人にも賤しめられ侮られて....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
いう方角もなく、満腔の不平を抱いて放浪していた時、卒然としてこの文学勃興の機運に
際会したは全く何かの因縁であったろう。 当時の春廼舎朧の声望は旭日昇天の勢いで....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
苦々しげな焦躁をもって迎えた。実際、彼女としてはなによりも怒るにふさわしい問題に
際会しているのだった。つまり金の問題である。彼女は遠征の費用として五万ポンドを放....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
りに世事を談ぜずといえども、あえて国家のために思うところなきにあらず。一変一動に
際会するごとに、いまだかつてその国を思わざるはあらず。いわゆる江湖の遠きにおりて....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
入る。 二十日、快晴。炎暑の感あり。食堂に電扇を動かすことを始む。午後、汽船に
際会す。当日、ナポレオン翁遠謫の地たるセントヘレナ島と、南アフリカ大陸との中間を....
「貧乏線に終始して」より 著者:小川未明
た指輪を抜き取らせて、私が売りに行ったことを覚えています。こうした、数々の場合に
際会するたびに、深く頭に印象されたものは、貧民を相手とする商売の多くは、弱い者苛....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
とか、野武士だとか、水呑百姓だとか云われた卑賤の身分から起って、混乱時代の風雲に
際会し、天下の政権を壟断するの地位を獲得したものも少くなかった。かの太閤秀吉の如....