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「隠し子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

隠し子の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あやかしの鼓」より 著者:夢野久作
た。この姫君はよほどいたずらな性質《たち》で色々な男に関係したらしく、その時既に隠し子まであったというが、久能は妻子ある身でありながら、いつとなくこの姫君に思い....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
りきりじゃと、しどろもどろにいった様子がちとおかしいとにらんでおったが、やっぱり隠し子がありましたな。血を分けた実のせがれが家を出て、いいなずけの女が娘同様家に....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うして亡き者にしようか位のことは考え付こうじゃありませんか。まして角太郎は旦那の隠し子ですもの、腹の底には女の嫉みもきっとまじっていましょう。そんなことをいろい....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
りとも覚えず。(以下略) 「つまり、降矢木の血系が、カテリナ・ディ・メディチの隠し子と云われるビアンカ・カペルロから始まっていると云うことなんだが、その母子が....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
あったが、実はそれによって謎が深まるばかりで、一向に謎をとくことができない。その隠し子が誰であるか、恋人は誰に嫁したか、それも実は判明しない。 警察の捜査は行....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
して亡き者にしようかぐらいの事は考え付こうじゃありませんか。まして角太郎は旦那の隠し子ですもの、腹の底には女のやきもちもきっとまじっていましょう。そんなことを色....
私本太平記」より 著者:吉川英治
農半武士的な根づよい地盤を三河一色ノ郷にかためている。 さらにまた、宗家高氏の隠し子を――公でない里子として――一色刑部が預っていた。 不知哉丸、そのわが子....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の里子のかたちで、これらのひとに哺育されてきた不知哉丸は、たとえそれが主君高氏の隠し子であるにせよ、よしまたその生母が、卑賤な田楽女であろうとも、やがては、宗家....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ながら、始終、影と形のような不即不離の役目ばかりして来たのだった。 おあるじの隠し子、不知哉丸と藤夜叉のことでも、どんなに長い日蔭の日を送ったことか。いらい具....
魚紋」より 著者:吉川英治
名も、大名のお部屋様だったなどという事もみんな嘘で、ほんとは、日光山の中院の僧の隠し子で、土地の宿屋の娘という事になっていたが、性来の毒婦型の女で、家を飛び出し....