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隠逸
「隠逸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
隠逸の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雛妓」より 著者:岡本かの子
は雌伏時代に属していた。嘗て魔界の一ときを経歴したあと、芝の白金でも、今里でも、
隠逸の形を取った崖下であるとか一樹の蔭であるとかいう位置の家を選んだ。洞窟を出た....
「秋草」より 著者:島崎藤村
度以上の熱した都会の空気の中では夜はあっても無いにもひとしかった。わたしは古人の
隠逸を学ぶでも何でもなく、何とかしてこの暑苦を凌ごうがためのわざくれから、家の前....
「挿話」より 著者:徳田秋声
、お絹ほど好きな女は、どこにも見当たらなかった。もし事情が許せば、静かなこの町で
隠逸な余生を楽しむ場合、陽気でも陰気でもなく、意気でも野暮でもなく、なおまた、若....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
るといえよう。ある意味で俊成は、隠者文芸が全歌壇的色彩をもつようになったために、
隠逸を捨てたともいえるのである。 さて『千載集』は寿永二年二月に後白河院の院宣....