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隲
「隲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
隲の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
い》である。その自ら「己《おれ》」と称する連中の口から、旅行の予想、生徒同志の品
隲《ひんしつ》、教員の悪評などが盛んに出た。
「泉はちゃくいぜ、あいつは教員用の....
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
すべからざる標準であります。だから美の標準のみを固執《こしゅう》して真の理想を評
隲《ひょうちょく》するのは疝気筋《せんきすじ》の飛車取り王手のようなものでありま....
「中味と形式」より 著者:夏目漱石
るが、どんな動物を見ても要するにこれは牛かい馬かい牛馬一点張りですべて四つ足を品
隲《ひんしつ》されては大分無理ができる。門外漢というものはこの無理に気がつかない....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
介にしている訳には行かん。やはり人間同等の気位《きぐらい》で彼等の思想、言行を評
隲《ひょうしつ》したくなる。これも無理はあるまい。ただそのくらいな見識を有してい....
「作物の批評」より 著者:夏目漱石
の文学を生む。生まれたものは同じ訳には行かぬ。同じ訳に行かぬものを、同じ法則で品
隲《ひんしつ》せんとするのは舟を刻んで剣を求むるの類《たぐい》である。過去を綜合....
「読書法」より 著者:戸坂潤
朝』紙上でこういう意味のことを書いたことがある(次項を見よ)。著作翻訳其の他を品
隲するに際しては、その人の之までの業績全体が持っている社会的功績の程から批評され....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ったと『一話一言』で読んだ。北尾辰宣の筆ならんてふ異体の百人一首に、十種の男を品
隲《ひんしつ》して白を第六等に※《お》き、リチャード・バートンはアラビア人が小唇....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が嫉妬心を起したのも、この人としては珍しくありません。ことに行成《こうぜい》を品
隲《ひんしつ》し、世尊寺をあげつらうほどの娘ですから、女にしてこれだけの文字が書....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
廻転蚊取器《マワストカートル》なんていう恍《とぼ》けたものも発明する。 「物類品
隲《ぶつるいひんしつ》」というむずかしい博物の本を著わす一方、「放屁論《ほうひろ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
の門下生を推挙する必要があった。今は居士の大を為すために、公平に厳密に門下生を品
隲する必要があった。 こういう事をいうとそれは居士の人格を傷ける議論だという人....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
識的なものと考えなければならない。人物や事物の善し悪しを論じる所謂批判・批評・品
隲のようなものを除外するならば、クリティシズムは嗤うべきスコラ用語となる。日常語....
「三国志」より 著者:吉川英治
は徐々、痛烈になってきた。 虞翻が口を閉じると、すぐまた、一人立った。淮陰の歩
隲、字は子山である。 「孔明――」こう傲然呼びかけて、 「敢て訊くが、其許は蘇秦....
「三国志」より 著者:吉川英治
。如かず、歩のよいところで、和議をおはかりあっては」 孫権のほうから、やがて歩
隲が、その使いに立った。曹操も、この辺がしおどきと考えたか、 「中央の府に対し、....
「文芸評論の方法について」より 著者:戸坂潤
て、一種の「科学的」評論であった。心理的・社会的・論理的・な法則によって作品を品
隲《ひんしつ》するものは、また他種の「科学的」評論である。批評の科学性を要求した....