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隻影
「隻影〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
隻影の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
軍は午前七時頃妻女山に達し足軽を出して敵に当らしめたが山上|寂として声なく、敵の
隻影もみえない。あやしげな紙の擬旗がすすきの間にゆれているばかりである。そのうち....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
という舟がほとんど、某の地点に向って集合しましたので、長浜の臨湖の一帯には、舟の
隻影もなく、別の世界に見るような静寂な夜景でありました。 ところが二更《にこう....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
、それと共に人工に成れる一切の事物を吹き飛ばした。全くこの風の向かう所には人工の
隻影なしだ。 石のうち鎔けぬ性質を帯びたのは、先刻既に焼け砕けて、灰となり、微塵....