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「雄姿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雄姿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、たとい鳶がいずこの果てへ追いやられても、あるいはその種族が絶滅に瀕しても、その雄姿は燦として永久に輝いているのである。鳶よ、憂うる勿れ、悲しむ勿れと云いたくも....
単独行」より 著者:加藤文太郎
。御嶽の裾野を行く途中草刈りの小供に道を教えられ迷うところを無事通過、前は御嶽の雄姿、後に乗鞍の雄峰を眺めながら行く、実に景色よく心躍るものあり、途中木に御嶽道....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
。美わしい美わしい空の下に上高地の谷をへだてて、手のとどきそうなすぐ前に、穂高の雄姿が、岩の襞を一つ一つ、数えられそうに見える。麓からじき上に、緑の草の萌えて見....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
った。 時刻は午前五時十五分。場所は東京新星空港だ。 すばらしいカモシカ号の雄姿! 流線型の頭をもった艇の主体。そのまんなかあたりから、長くうしろへむけて....
怪塔王」より 著者:海野十三
にうつったものは、何であったでしょう。それは外ならぬ帆村探偵と小浜兵曹長の二人の雄姿でありました。 「うごくな、怪塔王!」 「降参しろ! うごけば命がないぞ」 ....
月世界探険記」より 著者:海野十三
あげて前方を指した。その指す方には、空気のない澄明なる空間をとおして、新宇宙艇の雄姿が見えた。「誰か、艇内からピストルを放ったよ。撃たれた方が、いま砂地に倒れち....
空襲警報」より 著者:海野十三
海にくらしている彼等にとって、何よりも嬉しいことは、思いがけぬ海上で、わが艦隊の雄姿を見ることだった。これも、演習で、海軍機が飛んでいるんだろう。…… 「だが、....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
雄大に拡げて、どす黒くまるい腹を運ばせて、ヘッドライトの眼光をピカピカさせている雄姿を見ると何んとしても私の手もとは狂わざるを得ない、私はすぐ尻をくるりと、高く....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
の雑草を形造り、山川草木を形造り、人間と昆虫とライオンと猿と虎を造る。そして虎の雄姿と、草の花の愛情をも現す。 機械こそは近代の人間がその頭脳の働きを悉くここ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
心不乱に深い統一に入って、黒雲の中を睨みつめて居たのですが、たちまち一体の竜神の雄姿がそこに鮮かに見出されました。私は思わず叫びました。―― 『あれあれ薄い鼠色....
返事」より 著者:太宰治
い!」と断じて、悠然と引上げ、「ああ、やっぱり、ヒットラーに限る! あの颯爽たる雄姿、動作の俊敏、天才的の予言!」などという馬鹿な事になるようですが、私はそのヒ....
我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
と、自分までがおのずと心強いようにも感じられて来るではないか。 すすきに次いで雄姿堂々たる草花は、鶏頭と日まわりである。いずれも野生的であり、男性的であること....
平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
里十七町で枝折峠の嶺上に達する、その間には初終駒ヶ岳の白皚々たる残雪を有している雄姿を仰いで、すこぶる壮快の感じがする、道は楽ではあるが樹木の影がないから、日中....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
で遙か遠い所には緑の滴るごとき峰の頂に、千古の雪を戴きたるいわゆる雪峰が泰然たる雄姿を現わして居る様は得もいわれぬ。こういう時にこそラサすなわち神の国という名詞....
秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
痛々しく筋骨をむき出してはいるが、山勢頗る峭抜して、坐ろに駒ヶ岳から仰いだ北岳の雄姿を偲ばしめるものがある。 湯沢山の右には鹿の子斑に雪の積った会津の駒ヶ岳が....