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雄飛
「雄飛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雄飛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
やった。まあ見ていてくれ、貴様が仏蘭西の方へ行って帰って来るまでには、俺も大いに
雄飛するつもりだ――」
気象の烈《はげ》しい義雄がこんな風に話すところを聞いて....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
強い国家意義と狩猟生活の生んだ寄合評定によって、強大な政治力が養われ今日、世界に
雄飛している民族は、すべて北種に属する。南種は専制的で議会の運用を巧みに行ない得....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
っていた。しかも、二十三、四歳の青年とは思われないような老成な筆蹟で。 大丈夫当
雄飛安雌伏 藤田信 「そう言えば、浪士もどの辺まで行きましたろう。」 景蔵らと....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
った。 どうせ、実生活には不向きな姉である。 大空に向って、翼を張り、自由に
雄飛すべき天分の持主ならば、それを無理に、家庭生活の煩わしい鎖で、つなぎ止めて、....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
十日間、常に英国人の勢力に圧せられし地を見た私には、その英国人を圧迫する、米人の
雄飛に対して痛快を感じた次第であります。 大資本を有する三越の如きも、いたずら....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
、それほどの剣技を持ち、加之忍術の達人たる彼九郎右衛門は其壮年時代を――特に海上
雄飛時代を、どんな有様で暮らしたろう? それこそ洵に聞物である。そして夫れこそこ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
部屋へ入り込んで来て、なかば放心しなかば狂気し、しかも再び密貿易商として、海外へ
雄飛しようとする夢を執念深く夢見していて、そのために気むずかしくなっており、その....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
僻んで見るようになった。独創の才は無かったが、しかし一個の奇才として当代の文壇に
雄飛したことは、又珍しいと云うことが出来よう。 真夏が江戸へ訪れて来た。 観....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
くで引揚げて来たということであった。この失敗が致命傷になって、守田勘弥はふたたび
雄飛する機会を失ったと伝えられている。それでも新富座は三月興行の蓋をあけて、一番....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
露国における日本の商人を代表していた。徳永は新進であったが、杉浦と拮抗して大いに
雄飛しようとし、あたかも哈爾賓に手を伸ばして新たに支店を開こうとする際であったか....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
、そのジャッパンプールという所はインドの千分の一ぐらいしかないけれどもいま世界に
雄飛している国だといったふうに説明するのでありますがなかなか要領を得ない、けれど....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の気慨あるものは、自国を遊園とし、海外を工場とし、よろしく遠く天涯万里に向かって
雄飛活躍せざるべからず。国運発展の道も、けだしここにあらんと信ず。 もしこの瑣....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
のはしばしば世間に向かって嫌悪さるるの種を蒔く。あたかも現代の我が国民が、海外に
雄飛の地を尋ねて、或いは労働に生活の道を求めて、加州や濠洲で問題を起している様な....
「エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
の述懐は、必ずしも大和ばかりの状態ではなかった、野宿・山宿・河原者の徒で、社会に
雄飛活躍したものの多かったことは、これまた今さら言うまでもない事実である。 貴....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
れにこの異郷の生活によって得たものは、ただ年をとったことだけだった……と。海外へ
雄飛して故国に錦を飾るのを夢みた私だが、いまやその夢はこなごなにくだけ、私はただ....