雄鹿[語句情報] » 雄鹿

「雄鹿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雄鹿の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
て女はまた湧玉の水のほとりで、男と会った。男は、手頃に傷けてまだ息を残さしてある雄鹿を小脇に抱えていた。女を見出すと、片息の鹿を女の足元に抛り出した。それから身....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
よろこびを齎《もたら》したことだったろう! そのあみだ沢へ来て以来、ふたりは雌鹿雄鹿のように、ほがらかに山をあるき廻って、心ゆくばかり語らい、よく気ごころを知り....
雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
覗きながら、自然の悠久を無言に語り合っている。草薙山の方に近い密林の中に、早春の雄鹿が嬉々と鳴く。 湯滝の滝壺は、まだ夜が明けきれない。絶壁と緑樹が朝陽を遮っ....
老狸伝」より 著者:佐藤垢石
ご馳走が、極端に払底なこの頃の世の中に、まことに難い饗饌だ。 私は上州、会津、雄鹿半島、紀州、丹波、信濃、満州などの狸を食ったことはあるけれど、越後と出羽境の....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
平洋は日本沿岸至る所に棲んでいて、南は台湾近海、琉球、九州、四国、紀州から東北、雄鹿半島から北海道まで棲んでいる。日本海は北海道から山陰道に至るところどこの海に....
奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
洛して、祇園の歌舞練場でそれを演じた事があったが、踊り子の数八人、その中七人まで雄鹿で、残りの一人が角の無い雌鹿の頭をかぶり、胸には小さい太鼓をつけて、両手で撥....