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雅人
「雅人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雅人の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
句にも、名月や座頭の妻の泣く夜かな――というのがありますが、しかし、それは長そで
雅人風流人のみに許された境地で、無風流なることわがあいきょう者のおしゃべり屋伝六....
「骨董」より 著者:幸田露伴
弘治の頃、朱陽の孫氏が曲水山房に蔵していた。曲水山房主人孫氏は大富豪で、そして風
雅人鑑賞家として知られた孫七峯とつづき合で、七峯は当時の名士であった楊文襄、文太....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ろいろな人が飛び出すよ。世をはかなむ人もあるし、発狂する人もある。上州高崎在の風
雅人で、木曾路の秋を見納めにして、この宿場まで来て首をくくった人もあるよ。」 「....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、彼の愛すべき声を賞すべし。半宵船をもやいて、ここらあたりに月と河鹿を賞するの風
雅人、果して都に幾たりを算え得ることであろうか。 走り鮎 鮎は当歳の走りを別....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
出ヅ、或ハ薬ヲ灌イデ老樹腐爛ノ処ニ入レバ、来年雷雨ノ後、即チ各色ノ霊芝ヲ得ベシ、
雅人取テ盆松ノ下、蘭薫ノ中ニ置ケバ、甚ダ逸致アリ、且能ク久シキニ耐テ壊レズ、(漢....
「上野」より 著者:永井荷風
輪、輾リ去ル者ハ華族ナリ。女児一群、紅紫隊ヲ成ス者ハ歌舞教師ノ女弟子ヲ率ルナリ。
雅人ハ則紅袖翠鬟ヲ拉シ、三五先後シテ伴ヲ為シ、貴客ハ則嬬人侍女ヲ携ヘ一歩二歩相随....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
《おお》われていて、春は摘草《つみくさ》に児女《じじょ》の自由に遊ぶに適し、秋は
雅人《がじん》の擅《ほしいまま》に散歩するに任《まか》す。四季の何時《いつ》と言....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、画そのものも師とするに足ると思った。 また、洛外の滝の本坊にいるという隠操の
雅人、松花堂昭乗の淡味な即興風のものにも心をひかれた。沢庵とも深い友達であると聞....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 けれど、その水にも、詩を詠む人を乗せた一艘の舟もないし、杖をひいて逍遥する
雅人の影もなかった。 「おっ母さん、行ってきますよ」 「ああ、行っておいで」 「....
「書物を愛する道」より 著者:柳田国男
の著作で、やや固くるしい事が書いてあり、薄手の表紙の画でも書いたような小本なら風
雅人の見るもの、その他八文字屋本の横形から、赤本黄表紙蒟蒻本に至るまで、少しく好....