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「雅俗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雅俗の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
いおおいと呼ぶ。 そこで眼が醒《さ》めた。腋《わき》の下から汗が出ている。妙に雅俗混淆《がぞくこんこう》な夢を見たものだと思った。昔し宋《そう》の大慧禅師《だ....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
礎工事がまだまだ不十分なものであったことも争われない。紅葉山人のような作者ですら雅俗折衷の文体と言文一致の間を往来した。何と言ってもあの頃は、古くからある文章の....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
、何かみのがせないものを感じさせる。 会話中心に、短く一回一回局面を変化させ、雅俗折衷の文章で話の筋を運んでゆく趣向にしろ、その局面のとり合せにしろ、「藪の鶯....
女性の歴史」より 著者:宮本百合子
樋口一葉の小説にも現れている。一葉の傑作「たけくらべ」は、たしかに美しいと思う。雅俗折衷のああいう抒情的な一葉の文章も古典の一つの典型をなしている。 樋口一葉....
婦人作家」より 著者:宮本百合子
ている人々の男女関係、親子関係、稚な心の葛藤などを、紅葉・露伴の文脈をうけついだ雅俗折衷の文章で描き出した。曲線的な彼女の文体はままならぬ浮世に苦しみ反逆しなが....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
は、知る人ぞ知る、「老若問答」の著者と、マラルメ研究の権威との、甚だ江戸前式な、雅俗両刀の快弁毒舌に負うところ大なるものがあるのです。 そこで、日本における「....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
者をして勢い活世間の人間の面貌にまず注視を向けしめた。しかも仏像の類と違って賢愚雅俗のあらゆる人面の芸術的表現を余儀なくさせた。これは人を救う仏でなくて、仏に救....
申訳」より 著者:永井荷風
リ俗客ノ纏頭ニ依ツテ活ヲ窃ムガ如キモノハ殆一人モ有ルコトナカリキ。今ヤ人心ハ上下雅俗ノ別ナク僅ニ十年ニシテ全ク一変セリ。画人ハ背景ヲ描カンガタメニ俳優ノ鼻息ヲ窺....
鮟鱇一夕話」より 著者:北大路魯山人
のないという魚で、肉を除いてはことごとくうまいところだらけである。この点、珍しく雅俗混合の趣味を有し、味にも、見た目にも、ユーモアたっぷりで、親しめることおびた....
美食と人生」より 著者:北大路魯山人
ど、考えて見る者もないのが、中国料理、日本料理の現状である。食器をつくる者、食の雅俗を知らず、料理する者、食器の可不可を弁えず、これでは料理と食器のコンビは失わ....