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「雅懐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雅懐の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
は町内のつきあいに我も漏れず、一日を他愛もなく興じ暮らして嚢中の空しきを悔いざる雅懐は、蓋し江戸ッ児の独占するところか。 上げ汐の真近時になると、いずれの船か....
激動の中を行く」より 著者:与謝野晶子
ます。彼らはその家屋と庭園とを公開して民衆と共に楽もうとするような新理想主義的な雅懐を持っていないのです。また家族制度の下に家系に繋がる特殊の栄誉を世襲する彼ら....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
てよい。しかも少しもあせらず、押売りせず、悠々として人智の発達を待とうとする高風雅懐は、まことに見上げたものである。私は心からこの章の精読を皆様におすすめしたい....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
ることはもっぱら不用意を貴ぶ、かくのごとくすること日々ある日また四老に会す、幽賞雅懐はじめのごとし、眼を閉じて苦吟し句を得て眼を開く、たちまち四老の所在を失す、....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しいかなこの手輩は、雪の日、客に梅を焚いて、時節を待ちながらも時節を度外している雅懐はないのである。 火縄を口に咥え、一人は二度目の弾込めをしているらしい。 ....
三国志」より 著者:吉川英治
人の遺物である。一|掻すれば琴韻清越、多年|干戈剣戟の裡にも、なお粗朴なる洗心と雅懐を心がけていた丞相その人の面影を偲ぶに足るといわれている。 渺茫千七百年、....